医系薬理学

医系薬理学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B5判/ページ数 562p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784498003187
  • NDC分類 491.5
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 今日の薬理学は, 進歩著しい生体内情報伝達の理解なくしては成り立たない. 本書はこの生体内情報伝達の基礎から, チャネル, トランスミッター, オータコイド, ホルモンとその受容体が薬理とどのように結びついているかを最新の知見により分かり易く解説, それを受け, 神経, 呼吸, 循環,消化器, 血液, 内分泌…等, 系統別に各薬理学を明快に延べた, 斬新なテキストである. 各系統には, それぞれ冒頭に「基本的知識」として解剖, 生理, 生化学, 病態など関連する必須事項を簡明に記載し, 薬理学が有機的に学べるよう図った. 又その重要性が増している臨床薬理学についても詳述, 随時エピソードやトピックスをカコミで紹介するなど, 興味深く学習出来る書とした. これからの医学教育, カリキュラムに対応できる唯一のテキストである.  序  医学の教育では繰り返しが多い.「基礎医学から臨床医学に至る全過程で同一内容が平均6回繰り返された」と,ノートを調べて平均値を出した医学生がいた.これは約20年前の医学生が行った調査なので,現在はこの数より多いか少ないかは定かでない.丁度医学教育年限と一致する数字なので興味深い.  医学部の卒業生の大半は臨床医になり,臨床医は毎日不特定多数の患者さんを診察せねばならない.つまり‘不意打ち’に備えておく必要がある.日常の診断では十分な時間の余裕がないので,いちいち調べる暇もなく,処置をほどこす.ほとんど反射的といって良い程に薬の種類と量の選択も迫られる.医学教育で繰り返しの多い理由は,このような現実に即応できて初めて臨床医としての職責を全うできるので,各教科名は異なっていてもそこで取り上げられる医学的内容の大半は重複が多くならざるを得ない.教科という角度の違った入り口から人体を理解することは,実は忘れることのないような対策であるといっても良かろう.  薬理学は基礎医学と臨床医学の両者をカバーして初めて理解が深まる.この観点からすれば,現在の日本の多くの医科大学,医学部カリキュラムでの薬理学が基礎医学の中に組み入れられていることが妥当であるか否かは議論の多いところである.一部の大学では,薬理学を二つに分けて,基礎薬理を低学年の基礎医学の中で,臨床薬理を別にして高学年の臨床医学の中で教えている.この方式は各大学でも一考の余地があるものと考える.  本書は次の諸点を特徴として企画された. 1.医学生の大半は将来臨床医を目指すものと考えて,臨床との接点を大切にする. 1.通読しやすいように,より詳しい内容は囲み形式にして区別し,最初は飛ばし読みしても構わない.即ち,この囲みを読まなくても,その先の内容は理解できる. 2.解剖学,生理学,生化学の復習と薬理学の理解に必要な基礎事項として,「生体内情報伝達と薬理学」に冒頭の約三分の一のスペースを割いた. 3.薬物と深い関連をもつ病気の概略を囲みとして挿入し,低学年での薬理学のカリキュラムにも対応できるように配慮した. 4.抗生物質や毒物などは他の関連分野の教科に委ねることとし割愛した.  このような工夫の反面,数多くの先生方による分担執筆の宿命ともいうべき内容の「不揃い」は否めない.読者からの忌憚のないご意見やご批判を歓迎する.この点に関しては,出来るだけ近い将来に改訂版を出して,形式や内容の統一を計りたい.  最後に,本書の企画の段階から全てに亘り御助言,御助力賜わった中外医学社の青木三千雄,荻野邦義の両氏,編集担当の秀島悟氏に感謝致す次第である. 1997年3月 編集者    《目次》 目 次 1.薬理学の歴史と課題〈遠藤 仁〉…1   薬理学の定義…2   薬理学の歴史概要…2   薬理学の課題…2 2.生体内情報伝達…5 ■I.情報伝達の基礎…6  1.情報伝達物質概説〈辻本豪三 中山靖久〉…6   A.自律神経系概説…6   B.自律神経系の情報伝達…9   C.ホルモン…13   D.オータコイド…16    1.ヒスタミン…16    2.セロトニン…17    3.アンジオテンシン…17    4.血漿キニン…19    5.エイコサノイド…20   E.サイトカイン…22  2.情報伝達とイオンチャネル(構造と機能)〈中山 仁〉…27   A.チャネルの基本特性-電気生理学的性質…27   B.イオンチャネルの分類…28    1.ゲイティングによる分類…28    2.イオン選択性による分類…29   C.イオンチャネルの分子構造と機能…30    1.電位依存性チャネル…30    2.リガンド作動性チャネル…31   D.薬物・毒の作用点…31    1.チャネルの状態に依存した場合…32    2.チャネル上での結合部位…33    3.薬物・毒の相互作用…33   E.チャネルと疾患…33   F.研究方法…33    1.電気生理学…33    2.遺伝子工学的方法…34    3.生化学的方法…35  3.受容体と情報伝達   1.GTP結合タンパク質の役割〈堅田利明〉…36   A.細胞外シグナルの受容機構…36   B.細胞膜に存在する受容体の機能と分類…36    1.イオンチャネル型受容体…36    2.7回膜貫通-Gタンパク質連関型受容体…37    3.チロシンキナーゼ型受容体…38   C.7回膜貫通-Gタンパク質連関型受容体の特徴…38   D.GTP連合タンパク質の種類とそれらに共通する特性…40   E.αβγ三量体型Gタンパク質…40    1.細胞膜受容体と連関するGタンパク質の種類…40    2.Gタンパク質の構造と機能部位…42    3.Gタンパク質によって調節される効果器系…43    4.効果器分子によるGタンパク質の活性制御…45    5.Gタンパク質を標的とする細菌毒素…46    6.Gタンパク質αサブユニットの点変異と内分泌疾患…46  4.受容体と情報伝達   2.Ca2+の役割〈飯野正光〉…48   A.細胞内Ca2+濃度制御機構…48    1.細胞膜のCa2+チャネル…48    2.細胞膜Ca2+ポンプとNa+/Ca2+交換機構…49    3.小胞体のCa2+ポンプ…49    4.Ca2+ストア内Ca2+結合タンパク質…49    5.Ca2+放出チャネル…49    6.ミトコンドリア…50   B.IP3によるCa2+放出機構…50   C.ホルモンによるCa2+動員のモジュレーション…51   D.Ca2+の作用部位…52    1.カルモジュリンを介した反応…52    2.チャネルに対するCa2+の作用…52    3.開口放出…52 ■II.チャネルと薬理  1.Na+チャネルと薬理〈小野景義〉…53   A.電位依存性Na+チャネルの役割…53    1.筋興奮,神経興奮におけるNa+チャネルの機能と役割…53    2.活動電位立上がり速度とNa+電流…53   B.Na+チャネルの電位依存性開閉機構…54   C.Na+チャネルの構造と機能…56    1.Na+チャネルの構造(アミノ酸配列と立体構造)…56    2.Na+チャネルの構造と機能との対応…56   D.Na+チャネルに作用する薬物…59    1.チャネルの状態による薬物作用の違い…59    2.チャネル結合部位と薬物(毒物)…60   E.Na+チャネルと発達薬理-発育に伴うNa+チャネルの変化…61   F.Na+チャネル分子の構造異常と病態…61  2.K+チャネルと薬理〈中谷晴昭〉…63   A.K+チャネルの分類…63    1.電位依存性K+チャネル…63    2.リガンド感受性K+チャネル…64    3.機械刺激受容K+チャネル…66   B.K+チャネルの分子構造…66   C.心筋細胞とK+チャネル…67   D.膵β細胞とK+チャネル…68   E.K+チャネルと薬物…68    1.III群抗不整脈薬…68    2.K+チャネル開口薬…68    3.経口血糖降下薬…69   F.K+チャネルの異常と疾病…69  3.Caチャネルと薬理 〈飯島俊彦〉…71   A.Ca2+チャネルの電気薬理学的な性質…72   B.Ca2+拮抗薬(L-type Ca2+ channel)とω-conotoxin(N-type Ca2   + channel)…72    1.Ca2+拮抗薬…72    2.ω-conotoxinとω-agatoxin…75   C.Ca2+チャネルのリン酸化…76    1.Adenylyl Cyclase活性化薬…76    2.Phospholipase C(PLC)活性化薬…76   D.Ca2+チャネルと疾患…76    1.Lambert-Eaton筋無力症候群…76    2.Ca2+チャネルと高血圧症…77    3.Ca2+チャネルと狭心症…77  4.Clチャネルと薬理〈鈴木 誠〉…78   A.Clチャネルの役割…78   B.薬剤…79    1.ClCファミリー…79    2.CFTR…80   C.チャネル病…81  5.グルタミン酸受容体・NMDA型受容体チャネルと薬理〈篠崎温彦〉…83   A.グルタミン酸受容体…83   B.NMDA型受容体の特性…86   C.NMDA型受容体アゴニスト…87   D.NMDA型受容体遮断薬…87   E.NMDA型受容体と神経細胞死…87  6.トランスポーター〈金井好克〉…89   A.トランスポーターの種類,生理的・病態生理的特徴…89    1.トランスポーターの分類…89    2.トランスポーターの機能的役割…92   B.トランスポーター作用薬…95   C.トランスポーターと疾患…96 ■III.トランスミッター・オータコイドと薬理…97  1.アセチルコリン受容体〈大石一彦 内田幸宏〉…97   A.ニコチン性アセチルコリン受容体…97    1.ニコチン性受容体の構造…98    2.ニコチン性受容体の機能…98   B.ムスカリン性アセチルコリン受容体…99    1.ムスカリン性受容体の構造…99    2.ムスカリン性受容体の機能…100   C.コリン作動性神経とその作用薬…101    1.副交感神経効果器接合部における作用薬…102    2.自律神経節における神経伝達とその作用薬…103    3.神経筋接合部における神経伝達とその作用薬…106  2.α-アドレナリン受容体〈辻本豪三 中山靖久〉…109   A.α1受容体…109    1.α1受容体の分類…109    2.α1受容体の細胞内情報伝達系…111   B.α2受容体…113    1.α2受容体の分類…113    2.α2受容体の組織分布と機能…114    3.α2受容体の細胞内情報伝達系…115  3.β-アドレナリン受容体〈黒瀬 等 長尾 拓〉…118   A.β受容体とリガンドの構造…118   B.β受容体を介したシグナル伝達…123   C.β受容体サブタイプと調節機構…125   D.β受容体と疾患…126  4.ヒスタミン受容体〈谷内一彦 渡邉建彦〉 …128   A.ヒスタミンの合成・分解…128   B.肥満細胞,胃粘膜ヒスタミン含有細胞,ヒスタミンニューロンからのヒスタミ    ン遊離…129   C.ヒスタミンの作用…130   D.ヒスタミン受容体…131    1.サブタイプ…131    2.特異的アゴニストアンタゴニスト…133    3.セカンドメッセンジャー…134  5.セロトニン受容体〈吉岡充弘〉…135   A.分布…135   B.生合成…136   C.代謝…136   D.セロトニン受容体の分類と細胞内情報伝達…137    1.5-HT1受容体ファミリー…138    2.5-HT2受容体ファミリー…139    3.5-HT3受容体の分布と機能…140    4.5-HT4受容体の分布と機能…140  6.ドパミン受容体 〈笹 征史〉…141   A.ドパミン受容体の種類と分布…141    1.ドパミン受容体の種類…141    2.ドパミン受容体の分布…142   B.ドパミンの合成・代謝・遊離・取り込み…144   C.細胞膜に存在する受容体の機能と分類…145   D.ドパミン受容体の役割・機能と病態および治療…146    1.錐体外路機能…146    2.精神機能…146    3.内分泌機能…146   E.末梢ドパミン受容体…147  7.中性アミノ酸(GABA,グリシン)受容体〈永野昌俊 宮田雄平〉…148   A.GABAレセプター…149    1.GABAAレセプター…149    2.GABABレセプター…150    3.GABACレセプター…151   B.グリシンレセプター…151  8.オピオイド受容体〈野崎正勝〉…153   A.内因性オピオイド系…153    1.内因性オピオイドペプチド…153    2.オピオイドペプチドの生理機能…153   B.オピオイド受容体…156    1.受容体の多様性…157    2.受容体タンパク質の構造…157    3.受容体によるリガンド認識…158    4.オピオイド受容体の受容体後反応…159    5.痛みの制御と受容体タイプ…159  9.アンジオテンシンII受容体〈宮崎 均〉 …161   A.RA系と病態…161   B.局所RA系…162   C.AII受容体サブタイプ…162    1.AII受容体リガンドの生合成と代謝…162    2.AII受容体とそのサブタイプ…163    3.細胞内シグナル伝達…164  10.プロスタノイド受容体〈牛首文隆〉…168   A.プロスタノイド…168    1.プロスタノイドの代謝…168    2.プロスタノイドの作用…169   B.プロスタノイド受容体の構造…169    1.ロドプシン型受容体としてのプロスタノイド受容体…169    2.プロスタノイド受容体の種差…171    3.プロスタノイド受容体の遺伝子構造とアイソフォーム…171    4.PG受容体の分子進化…171   C.プロスタノイド受容体の機能…172    1.リガンド結合…172    2.情報伝達…173   D.プロスタノイド受容体の分布…175    1.ノーザンブロット解析…175    2.in situ hybridization法を用いた解析…176   E.プロスタノイドに関連する薬物…176    1.サイクロオキシゲナーゼ阻害薬…176    2.プロスタノイド合成酵素阻害薬…176    3.プロスタノイドおよびその誘導体…176    4.プロスタノイド受容体拮抗薬…177  11.ナトリウム利尿ペプチド,NOおよびCO〈中木敏夫〉…178   A.ナトリウム利尿ペプチドファミリー…178    1.リガンド…178    2.膜結合型グアニル酸シクラーゼ受容体…179   B.NO…180    1.構造…180    2.NO生成酵素…180    3.シグナル伝達…181    4.NOの生体内半減期…183    5.作用…183    6.NO関連薬…184   C.CO…184  12.タキキニン受容体および神経ペプチド〈高野行夫〉…186   A.タキキニン受容体…186    1.構造…186    2.前駆体と生合成…187    3.受容体サブタイプ…188    4.受容体の分布と生理的役割…189    5.受容体拮抗薬と臨床応用への可能性…192   B.他の神経ペプチド…192    1.バゾプレシン受容体…193  13.エンドセリン〈桜井 武〉…196   A.エンドセリンファミリー…196    1.エンドセリン遺伝子の構造…196    2.生合成経路…197    3.エンドセリン変換酵素…197    4.エンドセリンファミリーの構造…198    5.組織分布…199    6.エンドセリンの発現調節…200    7.エンドセリンの不活性化…200   B.エンドセリン受容体…200    1.エンドセリン受容体の構造…200    2.薬理学的性質…200    3.組織分布…201    4.受容体と薬理・生理作用…201    5.エンドセリン受容体の発現調節…201   C.細胞内情報伝達系…203   D.構造・活性相関とアゴニスト,アンタゴニストおよびその応用…203  14.成長因子およびサイトカイン〈野村靖幸〉…205   A.ニューロトロフィン…205    1.ニューロトロフィン受容体…205    2.細胞内情報伝達機構…206   B.その他の成長因子…206    1.成長因子受容体…207    2.細胞内情報伝達…207   C.サイトカイン…208    1.サイトカインの特徴…209    2.サイトカインの生体内での作用…209    3.サイトカイン受容体…210   D.成長因子とサイトカインの臨床応用…212 ■IV.ホルモンと薬理…213  1.下垂体前葉ホルモン受容体〈大野裕治〉…213   A.成長ホルモン…215    1.化学構造および遺伝子…215    2.生理的分泌および分泌調節…215    3.受容体および細胞内情報伝達機構…216    4.生理作用…216   B.プロラクチン…216    1.化学構造および遺伝子…216    2.生理的分泌および分泌調節…216    3.受容体および細胞内情報伝達機構…217    4.生理作用…217   C.甲状腺刺激ホルモン…217    1.化学構造および遺伝子…217    2.生理的分泌および分泌調節…218    3.受容体および細胞内情報伝達機構…218    4.生理作用…218   D.卵胞刺激ホルモン…218    1.化学構造および遺伝子…218    2.生理的分泌および分泌調節…219    3.受容体および細胞内情報伝達機構…219    4.生理作用…219    E.黄体 形成ホルモン(間質細胞刺激ホルモン)…219    1.化学構造および遺伝子…219    2.生理的分泌および分泌調節…220    3.受容体および細胞内情報伝達機構…220    4.生理作用…220   F.副腎皮質刺激ホルモン…220    1.化学構造および遺伝子…220    2.生理的分泌および分泌調節…221    3.受容体および細胞内情報伝達機構…221    4.生理作用…221  2.下垂体後葉ホルモン受容体〈遠藤 仁〉…222   A.下垂体後葉と分泌ホルモン…222   B.バゾプレシン受容体…223    1.V1受容体…223    2.V2受容体…224   C.オキシトシン受容体…225  3.膵ホルモン受容体の薬理〈坂上元祥 春日雅人〉…226   A.インスリンとその受容体…226    1.インスリンの合成と分泌…226    2.インスリン受容体の構造…227    3.インスリン受容体の情報伝達系…227    4.インスリンおよびインスリン受容体の異常と糖尿病…229   B.グルカゴンとその受容体…231    1.グルカゴンの合成と分泌…231    2.グルカゴン受容体の構造と情報伝達…231    3.グルカゴン受容体の異常と糖尿病…232   C.ソマトスタチンとその受容体…232    1.ソマトスタチンの産生と分泌…232    2.ソマトスタチン受容体と情報伝達…233   D.膵ポリペプチドとその受容体…234  4.ステロイドホルモン受容体〈川村将弘〉…235   A.概説…235   B.ステロイドホルモン受容体…237   C.ホルモン作用の発現…238   D.受容体異常症…238   E.受容体拮抗薬…238  5.甲状腺ホルモン受容体               〈戸村秀明 近藤洋一 岡島史和〉…239   A.TRの性質…240   B.TRの多様性…240   C.TRのDNA結合配列…241   D.TRの機能ドメイン構造…242   E.TRの転写抑制活性…243   F.TRの二量体(ダイマー)形成…243   G.TRの他の特徴…244   H.甲状腺ホルモン不応症…245  6.カルシウム調節ホルモン                〈小島 至〉 …246   A.PTHとPTH関連ペプチド(PTHrP)…246    1.PTHの作用…246    2.PTHrPとその作用…246    3.PTH/PTHrP受容体…247    4.PTHやPTHrPのC端を認識する受容体…251   B.カルシトニン…252    1.カルシトニンの作用…252    2.カルシトニン受容体…252   C.活性型ビタミンD…252 3.神経系の薬理学〈石川紘一 淺井 聰〉255   A.神経系の基本的事項…256    1.ニューロン学説…256    2.中枢神経系の特徴…262    3.中枢神経系に作用する薬物…262   B.全身麻酔薬…264    1.全身麻酔薬の歴史…264    2.全身麻酔薬の作用機序…264    3.全身麻酔の徴候…265    4.吸入麻酔薬の吸収・分布…267    5.麻酔前投薬…268    6.吸入麻酔薬…269    7.静脈内麻酔薬…272   C.局所麻酔薬…274    1.局所麻酔薬の適用方法…275    2.局所麻酔薬の分類…276    3.局所麻酔薬の体内動態…276    4.局所麻酔薬の特徴…276   D.鎮静・睡眠薬…277    1.睡眠の生理機構…277    2.睡眠障害と薬物治療…278    3.睡眠薬…279   E.鎮痛薬…284   F.抗痙攣薬…291    1.抗てんかん薬の作用機序…293    2.化学的分類と薬理作用…293   G.中枢性筋弛緩薬…298    1.中枢性筋弛緩薬…299   H.抗Parkinson病薬…300    1.ドパミン作動薬…302    2.抗コリン作動薬…304    3.アドレナリン作動薬…304   I.中枢神経興奮薬…305    1.痙攣毒…305    2.呼吸促進薬(蘚生薬)…306    3.キサンチン誘導体…307   J.抗精神病薬…308    1.精神分裂病…308    2.抗精神病薬の分類…309    3.抗精神病薬の選択…314   K.抗うつ薬…315    1.モノアミン再吸収阻害薬…315    2.選択的セロトニン再吸収阻害薬の抗うつ作用…318    3.モノアミン酸化酵素阻害薬…318   L.抗そう薬…319   M.抗不安薬…320    1.ベンゾジアゼピン誘導体…321    2.その他の抗不安薬…325 4.血液・免疫系の薬理…327 ■I.血液系の薬理〈原田芳照〉…328   A.血液系の基礎的事項…328   B.貧血治療薬…330    1.鉄欠乏性貧血治療薬…331    2.巨赤芽球性貧血の治療薬…333    3.造血性成長因子…335   C.抗高脂血症薬…335    1.高脂血症…335    2.血中におけるリポ蛋白の輸送…336    3.抗高脂血症薬…337   D.血小板機能および血液凝固に影響する薬物…339    1.血小板の活性化を抑制する薬物…339    2.凝固系に影響する薬物…342    3.線維素溶解に影響する薬物…346 ■II.免疫系の薬理〈原田芳照〉…347   A.免疫系の基礎的事項…347    1.免疫学的に非特異的な反応…347    2.免疫学的に特異的な反応…349    3.過敏症と炎症反応…351    4.炎症の全身反応…352   B.抗炎症薬…352    1.非ステロイド性抗炎症薬…353    2.糖質コルチコイド/ステロイド性抗炎症薬…356    3.抗リウマチ薬…360    4.痛風治療薬…361   C.免疫抑制薬…364 5.呼吸器系の薬理〈上川雄一郎〉…367   A.呼吸器系の基本的事項…368   B.呼吸促進薬…371   C.呼吸鎮静薬…374   D.鎮咳薬…374   E.去痰薬…376   F.気管支喘息治療薬…377 6.循環器系の薬理〈橋本敬太郎〉…383   A.心・循環系の基本事項…384    1.心筋の収縮…384    2.心臓の興奮…389    3.血管系…391   B.強心薬…393    1.心不全…393    2.強心薬の作用機序と分類…394    3.ジギタリス…395    4.β受容体刺激薬…397    5.新しい強心薬…398   C.抗不整脈薬…398    1.不整脈…398    2.抗不整脈薬の作用機序と分類…401    3.Naチャネル抑制薬…403    4.β遮断薬…405    5.Kチャネル抑制薬…405    6.Ca拮抗薬…405   D.抗狭心症薬…406    1.狭心症…406    2.抗狭心症薬の作用機序と分類…407    3.硝酸剤…407    4.Ca拮抗薬…408    5.β遮断薬…409    6.Kチャネル開口薬…409   E.降圧薬…409    1.高血圧…409    2.降圧薬の作用機序と分類…410    3.中枢性交感神経遮断薬…411    4.末梢性交感神経遮断薬…411    5.血管拡張…413    6.降圧利尿薬…414    7.アンジオテンシン抑制薬…414 7.消化器系の薬理〈後藤勝年 松崎靖司〉…415   A.消化器系の基本的事項…416    1.消化管の解剖と生理…416    2.肝臓,胆嚢の解剖と生理…417    3.膵臓の解剖と生理…418    4.消化管機能のまとめ…419   B.抗消化性潰瘍薬…422    1.潰瘍治療の歴史と現況…422    2.攻撃因子抑制薬…424    3.防御因子増強薬…425   C.制吐薬…427    1.嘔吐の仕組み…427    2.中枢性制吐薬…427    3.中枢および末梢性制吐薬…429   D.利胆薬…429    1.ウルソデオキシコール酸とケノデオキシコール酸…429    2.デヒドロコール酸…430    3.オサルミド…430    4.ヒメクロモン…430   E.膵炎治療薬…430    1.注射薬…431    2.経口薬…431   F.鎮痙薬…431    1.副交感神経遮断性・向平滑筋性鎮痙薬…431    2.COMT阻害薬…432   G.下痢・整腸薬,緩下剤…432    1.下痢…432    2.緩下剤…433 8.泌尿-生殖系の薬理〈遠藤 仁 副島昭典〉…437   A.泌尿-生殖系の基本的事項…438    1.腎臓に関する基本的知識…438   B.体液障害改善薬…450    1.利尿薬…450    2.抗利尿薬…458   C.酸-塩基平衡維持療法・水電解質代謝関連薬…459    1.体液組成に関する基本的知識…459    2.脱水症の種類と症状…459    3.輸液剤の種類と投与法…459   D.腎炎,ネフローゼ治療薬…461    1.腎糸球体病変に関する基本的知識…461    2.慢性糸球体腎炎の治療…465   E.排尿障害治療薬…468    1.排尿障害,尿閉の原因と鑑別診断…468    2.薬剤による排尿障害…468    3.前立腺肥大の治療薬…469   F.子宮収縮薬,弛緩薬…470 9.内分泌系の薬理〈川村将弘 景山 茂〉…471   A.内分泌系の基本的事項…472   B.糖尿病治療薬…473    1.インスリン非分泌系薬…474    2.インスリン分泌系薬…477    3.インスリン製剤…479    4.アルドース還元酵素阻害薬…482   C.抗甲状腺薬…483    1.甲状腺ホルモンの合成…483    2.甲状腺機能亢進症…484    3.抗甲状腺薬…484   D.骨代謝関連薬…485    1.骨粗鬆症の病態生理…485    2.治療薬…486   E.性機能関連薬…488    1.アンドロゲン(androgen:男性ホルモン)および関連薬…488    2.エストロゲン(estrogen:卵胞ホルモン)および関連薬…489    3.黄体ホルモン(progestin:プロゲスチン)および関連薬…491    4.経口避妊薬…491 10.臨床薬理学…493 ■I.Pharmacokinetics〈植松俊彦 小澤 修〉…494   A.基本的事項…494    1.吸収…494    2.分布…495    3.代謝…495    4.排泄…496   B.Pharmacokinetics解析法…496    1.コンパーメントモデルによる解析…496    2.モデルによらない解析…497    3.生理学的動態モデル…498   C.母集団薬物動態学…499   D.ベイズ(Bayes)推定手法…500   E.線形・非線形体内動態…500   F.連続投与時の体内動態…500 ■II.Pharmacodynamics〈植松俊彦 小澤 修〉 …502   A.薬物受容体と薬理作用…502   B.用量(濃度)-作用関係…503   C.Radiolabeled receptor assay(RRA)…506   D.PK-PD解析…506    1.One-compartment modelの場合…506    2.Multiple-compartment model…507    3.間接的薬理作用モデル…508 ■III.新薬の開発〈小林真一〉…510   A.非臨床試験(前臨床試験)…510   B.第1相臨床試験…512   C.第2相試験…513   D.第3相試験…514   E.第4相試験…515 ■IV.薬物代謝〈立石智則〉…516 ■V.薬物相互作用〈小林真一〉…521   A.薬物動態学的相互作用…521    1.吸収相…522    2.分布相…522    3.代謝相…523    4.排泄相…524   B.薬力学的相互作用…525 ■VI.特殊患者・病態での臨床薬理〈立石智則〉…527   A.妊婦と薬物…527    1.胎児への薬物の影響…527    2.妊娠による薬物動態・薬効の変化…527    3.母乳への薬物の移行…528   B.新生児,幼児…528    1.新生児の薬物動態の特徴…528    2.新生児・幼児期の薬効の特徴…529   C.高齢者での薬物動態と薬効の特徴…530   D.心不全…530   E.腎不全…530   F.肝不全…531 ■VII.TDM〈小林真一〉…533   A.薬物の有効血中濃度(治療域)…533   B.定常状態の概念と蓄積係数…534   C.TDMの必要な薬物…535 ■VIII.臨床試験の倫理性〈小林真一〉…537  1.臨床試験実施計画書…538  2.臨床試験審査委員会(IRB)…538  3.同意取得…539 索 引…5410 0 0

内容説明

本書は生体内情報伝達の基礎から、チャネル、トランスミッター、オータコイド、ホルモンとその受容体が薬理とどのように結びついているかを最新の知見によりわかり易く解説、それを受け、神経、呼吸、循環、消化器、血液、内分泌…等、系統別に各薬理学を明快に述べた、斬新なテキストである。各系統には、それぞれ冒頭に「基本的知識」として解剖、生理、生化学、病態など関連する必須事項を簡明に記載し、薬理学が有機的に学べるよう図った。又その重要性が増している臨床薬理学についても詳述、随時エピソードやトピックスをカコミで紹介するなど、興味深く学習できる書とした。これからの医学教育、カリキュラムに対応できる唯一のテキストである。

目次

1 薬理学の歴史と課題
2 生体内情報伝達
3 神経系の薬理学
4 血液・免疫系の薬理
5 呼吸器系の薬理
6 循環器系の薬理
7 消化器系の薬理
8 泌尿‐生殖系の薬理
9 内分泌系の薬理
10 臨床薬理学

最近チェックした商品