内容説明
ケアは家族へ回帰するのか。社会に頼ることができるのか。民間組織「機構」の役割を当事者の目線で検討し、また複数の障害者家族への聞き取りを通して、中国西北部に暮らす知的障害者とその家族の生の営みを映し出す。
目次
序章
第1部 中間的領域/組織の役割からみる「新しい社会性」(中国政府の障害認識と政策理念;中国的ソーシャルワークと民間組織;高等教育機関の教員による「機構」の中間的領域/組織の役割;知的障害者支援組織「慧霊」の中間的領域/組織の役割;知的障害児教育支援センターの中間的領域/組織の役割)
第2部 障害者家族の「新しい社会性」(中間的領域/組織の経験―母親の回復と専門家の役割;「家族回帰」と個人の自立―自己実現を追求する母親;「家族回帰」と個人の犠牲―祖父母の関与をめぐって;「家族回帰」と中間的領域/組織のはざま―混沌と期待を語る母親)
終章 知的障害者とその家族の「新しい社会性」
著者等紹介
奈倉京子[ナグラキョウコ]
1977年静岡県生まれ。2007年、中国中山大学大学院人文学院(現社会学与人類学学院)博士課程修了・博士(法学、文化人類学専攻)。2022年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了・博士(社会学)。現在、静岡県立大学国際関係学部教授。専攻は文化人類学、中国地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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