目次
第1部 闘う記憶(戦後日本における国策会社満鉄の表象とその変遷―一九五〇~六〇年代の恩給請願運動を事例に;満洲興農合作社同人会の活動からみる戦前の表象と語りの特徴―恩給請願運動に着目して;満洲国軍出身日本人の恩給請願運動と満洲国・満洲国軍像)
第2部 葛藤する記憶(語られる「安東史」―一九五〇~一九七〇年代初期における『ありなれ』を中心に;ふるさとの語り方―大連引揚者二世の編纂物にみる満洲の記憶;青少年義勇軍の記憶―会報を通した継承と変容)
第3部 周縁の記憶(女学生の満洲記憶―大連弥生高等女学校同窓会誌『弥生会々報』の分析から;冷戦体制下における大同学院同窓会―日本と台湾の場合;戦後日本社会における中国帰国者をめぐる記憶とその変容―中国帰国者の会と鈴木則子を中心に)
著者等紹介
佐藤量[サトウリョウ]
立命館大学大学院先端総合学術研究科兼任講師、立命館大学生存学研究センター客員研究員
菅野智博[カンノトモヒロ]
中山大学歴史系(珠海)副教授(中国)
湯川真樹江[ユカワマキエ]
中央研究院近代史研究所訪問学人(台湾)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
23
「満洲の記憶」研究会による研究成果。この研究会は若手研究者や大学院生を中心に2013年に結成されたそうだ。戦後、様々な満洲引揚者の団体が発行してきた会報を主な史料とし、関係者からの聞き取りも交え、引揚者の置かれた「加害」と「被害」の重層構造や、集団内部での摩擦や葛藤を経ながら形成されてきた集合的記憶の一端を描出する。◇満洲開拓団に関する研究はこれまで相当な蓄積がある印象だったが、開拓団の数だけ多様な事実が存在する事を改めて感じた。歴史を風化させない事は現代人が負うべき責務なのだろう。2021/04/05
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