出版社内容情報
番組のさいちゅう、わたしの腰かけていたソファが少しづつ動きはじめた。移動に便利なようにキャスターのついたソファだが、そのキャスターがロックされていなかったらしい。……劉さんは落ち着いた語り口で蘊蓄を傾けている。その劉さんの顔が少しづつだが遠ざかっていく。……(「テレビと筋肉痛」より)
内容説明
十六歳の「わたし」が北京放送局に入局したころ、北京の街にはのたりのたりとラクダが歩いていた―。NHK中国語講座でおなじみの陳真先生が、北京から、そして東京から「放送」をキーワードに軽妙な語り口でつづる自伝的エッセイ。
目次
第1部 北京の街をラクダがゆく(北京放送入局のころ;新人時代;人民の国が生まれた日;パンヤの枕 ほか)
第2部 木の葉蒸しパン(街路樹の葉;悪夢;中国語講座事始め;唐山大地震 ほか)
第3部 北京、そして東京(テレビと筋肉痛;刺身とゴマ油;井上靖先生;NHK中国語講座 ほか)
著者等紹介
陳真[チンシン][ChenZhen]
1949年北京放送局入局後、’73年から19年間中国語講座講師を担当。NHKテレビ・ラジオ中国語講座講師、北京大学漢語教育センター兼任教授、慶応義塾大学文学部訪問教授、中国中央テレビ言語教育顧問、中国放送学会副会長
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