出版社内容情報
「遠い国」、「未知の大陸」、そんなイメージがまとわりつくアフリカ。だが日本との交流は最近始まったことではない。明治期からすでに行なわれていた様々な経済交流の様子を描き出す。
目次
第1章 日本人のアフリカ観―明治維新から第二次世界大戦まで
第2章 日本とエチオピア
第3章 日本とエジプト
第4章 日本と東アフリカの経済関係
第5章 日本と南アフリカ
第6章 日本と西アフリカ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
幕末から昭和十年代の戦前まで、日本とアフリカとの関わりを概観する珍しい本。明治に始まる、欧米由来の「暗黒大陸」というイメージ はなかなか根強く、その後も長く続くが、明治政府は当時の日本の外交イシューである不平等条約改定に関連して、同じような状態におかれていたエジプトの状況を参考にしており、意外と早くからアフリカにも目を向けていた。植民地化されたアフリカで数少ない独立国だったエチオピアは、第一次大戦後に発足した国際連盟で日本と接触し、その後も良好な関係は続くが1935年のイタリアの侵攻以後、消失していった。2023/03/29
ほんよむしばいぬ
0
皇室との婚姻話がでるなど比較的良好だったエチオピアとの関係が徐々に消えていった理由(日本がアジアに侵攻していったことによるイタリア/エチオピア関係への批判の消滅)は考え及ばなかったし、1900年代初頭のアフリカを支配していた宗主国からの日本人が受けた差別や経済脅威となったための排斥のことなどとても興味深く読んだ。「名誉白人」に関する記述もあり、いかに日本が傲っていたのかも痛感。読んでると眠くなっちゃうぐらい教科書のようだったけど、どうにかこうにか読み終えた!2013/03/06
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