内容説明
震災後の新しい観光とは?学会・自治体・実業界からの復興メッセージ。
目次
1 災害と観光(「震災」と「観光」―反省と復興へ;信じよう、観光の力を ほか)
2 震災から学ぶ(災害から学ぶ『被災地ツアー』―ボランティアじゃなくても被災地はあなたを待っている;ボランティアツーリズムの可能性 ほか)
3 震災を記憶する(歴史遺産としての記録と記憶の保存―「学会」からのもう一つの提言;震災遺構などの観光資源化と新たな観光事業創造―被災地宮城の活動事例から ほか)
4 地域復興のツーリズム(東日本大震災後の被災地の観光の萌芽―動き出した被災地の現状;大震災と地域と観光の力―地域とともに歩むホテルをめざして ほか)
5 絆を求めて(「つながり」による観光地域づくり;グランドデザインを描く―ヒロシマからの提言 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
8
新刊棚より。大江靖雄先生はグリーンツーリズム論で随分前から知っていた。観光は蘇生力をもつ。文化は重要な観光資源(12頁)。被災地を観光することで、経済的に支援しよう、という動きもある。だが、優先すべきは除染作業。困っている人への支援に思える。山下晋司先生の、U.ベックのリスク社会にヒントを得た、再帰的観光、という概念は参考にしたい(65頁~)。再帰的近代化の応用だ。ある意味、被災地調査の研究者も観光客の一員なのかもしれない。藤井信行先生の観光歴史学は伝説や神話も利用する(113頁)。文化遺産の価値。2013/09/06