出版社内容情報
日常の生活や業務において倫理的な問題が発生したとき、通常は、記憶の中からの予測が無意識のうちに働く。 技術者が倫理的問題に対処するときに必要なことを簡単な「イメージ」に収め、それが無意識に動くようにできれば、望ましい行動に結びつく。
本書では、技術者倫理を「科学技術」「法」「倫理」の三つの視点からとらえ、技術者の実務のあり方を、多様な事例を取り上げながら、社会的条件の西洋と日本の違いや、組織と個人の関係における日本の実情をふまえて解説する。
技術者の資格、法と倫理の関係、説明責任、内部告発、自然環境と持続可能な開発、技術者の財産的基礎、国際関係など、著者らの実務経験に照らした解説により、実践的な知識が身につく。
内容説明
技術者倫理について、科学技術・法・倫理の三つの視点からとらえ、基本的な考え方を明らかにした教科書。技術者の実務のあり方を、事例を取り上げながら、社会的条件の西洋と日本の違いや、組織と個人の関係における日本の実情をふまえて解説。今回の改訂では、東京電力福島第一原子力発電所の事故(福島原子力事故)への真摯な反省から、安全文化と倫理の関係を解明し、技術者倫理は、単なる教養ではなく、技術者を動かし社会を動かすことを示した。科学技術にかかわるあらゆる方の参考になるだろう。
目次
第1章 何を学ぶか
第2章 行動する倫理
第3章 組織の倫理
第4章 なぜ技術者の倫理か
第5章 事故から安全文化の展開
第6章 安全確保の行動の枠組み―安全文化
第7章 技術者の資格
第8章 事故責任の法の仕組み
第9章 法的責任とモラル責任
第10章 コンプライアンスと規制行政
第11章 説明責任
第12章 警笛鳴らし(または内部告発)
第13章 環境と技術者
第14章 技術者の財産的権利
第15章 技術者の国際関係
著者等紹介
杉本泰治[スギモトタイジ]
技術士(化学部門)。T.スギモト技術士事務所
福田隆文[フクダタカブミ]
博士(工学)。長岡技術科学大学名誉教授
森山哲[モリヤマテツ]
博士(工学)。技術士(電気電子部門、総合技術監理部門)。(有)森山技術士事務所代表取締役。(一社)安全技術普及会理事長
高城重厚[タキシゲアツ]
技術士(環境部門、化学部門)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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