出版社内容情報
明治期の下町の風物を情緒豊かに描いた名作に、若き日から心ひかれたちひろが、清純な世界を描く。 SLA選定
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
syota
35
『たけくらべ』自体は再読だが、この本はなんといっても岩崎ちひろの挿絵が秀逸だ。作品が持つ瑞々しい叙情と下町情緒、淡い悲しみがより一層際立ってくる。例えば美登利の挿絵でも、序盤はおきゃんで愛嬌ある姿、初潮を迎えた終盤では憂いを帯びて大人びた姿というふうに、場面にぴったりマッチしている。髪型も前者は赭熊、後者は島田と原作に忠実。彼女の華やかさ、少女から大人への変化、これから背負うであろう悲しみの予兆まで伝わってくる見事な挿絵だ。ただ、表紙を除きすべてモノクロなのが、かえすがえすも残念。→2022/01/31
クラムボン
16
童心社の「若い人の絵本シリーズ」から、いわさきちひろの作画を読むのは3冊目。「たけくらべ」は新潮文庫で読んでいるが、独特の文体に相当苦しんだ記憶があります。なので今回は十分気を付けて読み進めたが、このままでは何かマズイ! そこで切り替えて、動画の朗読を聞きながら本文を読むと、これが大正解! 昔朗読で聞いた「たけくらべ」の世界が立ち現れたのです。分からない語句は沢山あるが、それは一旦置いといて、一葉を楽しむには、朗読に限る。リズムが大切。そして読み手の上手さが重要。今回はちひろの絵は二の次でした。2025/04/25
ホンドテン
3
図書館で。岩崎ちひろが挿絵を担った本があるのを美術館で知ったので、一葉をちゃんと読んだことがないのも手伝って早速読む。地の文の文語調というか謡や講釈の文体にしばしば文意を見逃し、解説を確認する。物語はすれちがいと子供時代の終わりの話・・・。らしからぬ艶っぽい美登利の絵と三五郎の強かさが印象深い。2019/06/29
ぴっぴさん
1
30年越しでようやく読了。 原文とちひろの挿絵にひかれて購入したものの、手元にあることで満足していた。 このたび『夢見る帝国図書館』の重要ファクターとして、一葉が取り上げられており、読みたくなって書棚を探した。 筋は分かっているのだけど、こういう表現なんだ、こういう文体なんだ、といちいち確認して…。 時代は隔世の感だけど…、ほんとに淡く切ない、ましてやあの時代だからこその物語だった。2020/05/09
ぽれぽれ
1
いわさきちひろさんの表紙が好きで、何度も眺めていました。




