出版社内容情報
《うそをついたことのある、すべての地球人へ》
ともだちの家からかえるとちゅう、ぼくはおじさんにこえをかけられた。「おじさんを、かせいにかえしてもらいたいんだ」。
おじさんは火星人だという。いかにもあやしい。でも、おじさんの話をくわしくきいてみると……。
人をまるまる信じてうそをつけない火星人と、だましたりあらそったりしてばかりの地球人の、ちょっぴりふしぎな心あたたまる物語。
内容説明
ともだちのいえからかえるとちゅう、ぼくはかせいじんにであった。ひとをまるまるしんじてうそをつけないかせいじんと、だましたりあらそったりしてばかりのちきゅうじんの、ちょっぴりふしぎなこころあたたまるおはなし。
著者等紹介
いとうひろし[イトウヒロシ]
伊東寛。1957年東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業。大学在学中より絵本の創作をスタートし、1987年に『みんながおしゃべりはじめるぞ』(童心社、のちに絵本館)でデビュー。主な作品に『おさるのまいにち』『おさるはおさる』(ともに路傍の石幼少年文学賞)『おさるになるひ』(IBBYオナーリスト)『だいじょうぶだいじょうぶ』(講談社出版文化賞)(以上、講談社)『ルラルさんのにわ』(絵本にっぽん賞)『くもくん』(日本絵本賞読者賞)(以上、ポプラ社)『マンホールからこんにちは』(児童文芸新人賞、徳間書店)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
67
児童書。横書き。夕暮れの駅前の通りで、少年は火星人に出会う。火星人は地球人とおなじような姿をしていて、地球で687日間修行をして火星に帰る。帰るためには火星人の言葉を信じて、火星人が火星に帰れるように心から願ってあげること。火星人は嘘が付けなくて争うことをしない。だから、地球人が争いを止めて正直に平和にくらすことができるようになるまで待っている。ラブアンドピース▽のんびりまったりした雰囲気の子供向けSF話。2022/01/30
mug
46
突然火星人に声をかけられたぼく。 火星人のおねがいを叶えてあげる方法は、たった一つ。 な〜んだ、そんな簡単な方法?! そうは思うけど、実はすごく難しいこと。 人を騙したり、争ったりすることのない 火星人。 相手を丸ごと信じる。 なんて素敵な生き方なんだろう。 いつか地球人も、 火星人と一緒に暮らせる日が来るといいな😊2022/03/04
ケ・セラ・セラ
26
人をまるまる信じて嘘をつけない火星人は、地球にやってきて地球人として修行をしているという。「だましたり争ったりしてばかりの地球人」胸が痛む。地球人であることが情けない、そんなふうに思いたくないけれど…。地球って素敵な星だよと自信を持って言えるようでありたい。2022/03/09
こゆ
18
小3に読み聞かせ。町で突然おじさんに話しかけられた男の子。「自分は火星人だ」と言い出すおじさん。怪しすぎるだろ!と思ったら、男の子も同じことを思っていて笑った。火星人は正直者でみんな優しく、修行好き。地球に来たのは最難関の修行で、修行内容は嘘や争いが好きな地球人に紛れて暮らすこと。最近の人間を思うと、火星人の星民性は羨ましいけど、火星人にとって嘘や争いは魅力的で星に帰らない人もいるらしい。おじさんは無事火星に帰れるのか…?わかりやすいテーマで説教的と言えなくもないけど、設定がぶっ飛んでいるので面白かった。2022/04/13
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
14
3年生ブックトーク授業【夏休みおすすめの本】ある日学校からの帰り道、知らないおじさんに「ぼくは火星人なんだ」と言われたらどうする?「そうなんですかって言う」「キモっ」などと言われましたが、「そこは冷静に・・・逃げて!」と言うとうなづいてくれました。(笑)火星人は地球に修行にきているそうです。ウソのつけない火星人ですが、地球人はウソをついたりだましたり、その楽しさ?を知った火星人には地球人になってしまう人も…。【時間と宇宙と不思議な世界ーファンタジーや宇宙を楽しむ】2023/07/06