出版社内容情報
たからくんのおとしものを見つけたら入れておく箱が「たから箱」。たからくんが日直になった日、生活科室のかぎがなくなって…。たからくんのおとしものを見つけたら入れておく箱が「たから箱」。たからくんは物を大切にしないからおとしても平気な顔してるって、友だちは思ってる。日直の日、みなが日直箱をとりに行き誰かとぶつかり日直箱の中のプリントが砂まみれになった。もう、たからくんのせいだ!「ごめん、わすれてた」たからくんは日直箱を持ち上げてぴょんぴょん走って行った。「おかしいな」一時間目の前、先生が日直箱をガサガサさぐりだした…。
山本 悦子[ヤマモトエツコ]
著・文・その他
佐藤 真紀子[サトウマキコ]
イラスト
内容説明
二年二組には「たからばこ」がある。でも、たからものがはいっているんじゃない。きょうしつの中で、たからくんのおとしものを見つけたらいれておくはこだ。小学校低学年から。
著者等紹介
山本悦子[ヤマモトエツコ]
愛知県生まれ。『神隠しの教室』(童心社)で第55回野間児童文芸賞を受賞。日本児童文学者協会会員
佐藤真紀子[サトウマキコ]
東京都生まれ。児童書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chiaki
33
しょっちゅう自分のものを落として失くしてしまうクラスメイトのたからくんのために、二年二組の教室には、たからくんの落とし物一時保管する『たからばこ』がある。友だちから物を借りることも日常で、半ば辟易しているみなたち。そんな中、教室の大切な鍵が失くなっていることを、たからくんのせいにしてしまって…。「ものを大切にしないから落とし物をする」というまいかちゃん説に疑問を投げ掛ける、みなのお母さんが素敵。どんぐりにまで名前を書いているたからくん、顔を真っ赤にして涙を堪えているたからくんを思うと切ないです。2020/11/17
ふう
12
きっと数十年前までは「たからくんが工夫をして落し物をしなくなるべき」という論調だったろうと思います。でも「大事なのはみなちゃんがたからくんを認めること」なのが、今大事にしたいテーマであることがよく伝わってきました。周りの大人のサポートもさりげなくきいていて、心がすっとする物語でした。2019/06/11
マツユキ
10
作者さんのTwitterの旧アイコン?の男の子に惹かれて。男の子の名前が、たからくん。いつも落とし物しているのに平気な顔。隣の席の女の子は…。女の子の気持ちも分かる。ある行動で人を判断。大人の方がやってしまいがちかも。反省しつつ、先生を初め、良いクラスだなと、良い気分。2019/08/05
boo
8
「たからばこ」とは「たからくんの落とし物箱」のこと。主人公のみなちゃんはものを大切にしないからたからくんは物をたくさん落としていると考えていた。でも… こういう子っているんですよね。物の管理が全くダメな子。毎日何かがなくなる…見つけることも出来なくなる…むずかしいよねー周りの子からしたら迷惑なのもわかるし、たからくんの大切にしてるのになくなっちゃうのもわかる。同じような子がいる小学生にぜひ読んでほしいなぁ。2021/03/24
ゆにす
8
たぶん、たからくんは発達障害があるのかもしれない。クラスメイトのイライラはわかる。まわりの大人があたたかく見守ってるのが良い。優しくて、少しホロっとくるお話。2019/07/19