内容説明
むかし、京のみやこではたびたびえきびょうがはやった。ひとびとはねつにうかされ、つぎつぎにたおれていった。「はやりやまいをしずめてくだされ。」まちのひとたちはかみにいのったり、なくなったひとたちのたましいをなぐさめようと、まつりをはじめた。いまからせんひゃくねんもまえのことだ。そのまつりがことしもはじまる。第6回世界絵本原画展金牌受賞。
著者等紹介
田島征彦[タジマユキヒコ]
1940年、大阪府堺市に生まれる。高知県で少年時代を過ごす。絵本に『祇園祭』(第6回世界絵本原画展金牌受賞)、『じごくのそうべえ』(第1回絵本にっぽん賞受賞)、『はじめてふったゆき』(竹内智恵子・共作/1989年ライプチヒ国際図書デザイン展銀賞受賞)、『てんにのぼったなまず』(第11回世界絵本原画展金牌受賞)などがある。兵庫県在住
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感想・レビュー
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紫綺
68
まだ時期的に早いですが、本来は流行り病や災害からの回避を願った祭。まさに現在望まれる大祭、今年はいつも通りの開催が望まれる。独特のタッチが想像力を掻き立てる。縦横の使い方が巧い‼️2022/04/09
yomineko@ヴィタリにゃん
67
読み友様からのご紹介本です📚原画展金賞受賞作品。1,100年も前、京の都の人々は疫病に苦しんでいた。それを鎮めるために始まったのが祇園祭。梅雨が終わるとこんちきちん、こんちきちん。立派な鉾は子ども達が曳き初めをする。稚児が先頭を行き、しめ縄を切ると、愈々始まる。最後は八坂神社に帰って行く。この絵本が余りにも素晴らしく、祇園祭に行きたくなるが、あの暑さと湿気が・・・とても良い絵本でした💮💮💮2024/07/09
Totsuka Yoshihide
18
田島征彦氏著作。型絵染で作られた祇園祭。ふえやたいこの音色が聞こえてくるような素晴らしい作品でした。祇園祭りの前に子どもたちに読み聞かせをすると喜びます。「よーい よおい えんやらやー」「しょうとくたいしの ちえの おまもりは つねは でません こんばんかぎり ごしんじんの おんかたさまは うけて おかえりなさいましょう ろうそく いっちょう けんじられましょう」「こんこんちきちん こんちきちん」「よい よーいとせ よーいとせ」。祇園祭りの魅力を味わえる作品でした。2023/08/24
Amy
15
コンコンチキチン♪コンチキチン♪一度この音色を聴いたら頭からなかなか離れなくなる、そして、梅雨明けのじっとりとした暑さと京の人々の祈りのうねりのような雰囲気を思い出す。京都の友達がプレゼントしてくれた絵本。京の人はみな様々な祭りの行事が生活に息づいてるように思う。どこにも祭りがあるが、京の場合年中な気がするのだ。祇園祭は災厄を鎮めるために始まった祭り。日本中で祈る時がきたのではないだろううか。2013/06/24
ume 改め saryo
12
お祭り!! そう聞くと 綿菓子やら神輿やら踊りやら華やかで楽しいイメージしかないけれど、もともとは 神様に豊穣を願ったり、無病を願ったりするものだと知らされると、改めてその意味を感じさせられますね。2013/09/02
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