出版社内容情報
中国の歴史のなかでも、後漢末期から晋王朝成立までの『三国志』の時代は、特に日本人になじみの深い時代となっている。複雑な外交が展開された時代でもあり、その難しさは現代においても変わるところがなく、『三国志』に描かれる人間の葛藤や苦悩、智謀と計略、危機に際しての行動や決断、悲運や幸運などは、今の時代に生きる我々が共感を持って重ね合わせることができるものばかりである。本書は『三国志』に登場する数々のリーダーの実像に迫り、その叡智によるリーダーシップを理解しやすいイラストを交えたエピソードともに解説する。
内容説明
激動の時代を生きた英雄たちのドラマ。語り継がれる名フレーズをビジュアル化!多彩なリーダーの言行を収めた最良のケース・スタディ。
目次
第1章 トップたる者の宿命(子は治世の能臣、乱世の姦雄なり。(魏書・武帝紀注)
但だ世主、当に之に権寵を仮し、此に至らしむべからず。(魏書・武帝紀注) ほか)
第2章 リーダーだけが持つ器量(官は才を表す所以なり。(魏書・荀或伝)
夫れ事には、固より此れを棄てて、彼を取るあり。(魏書・荀或伝) ほか)
第3章 組織を動かす原理原則(其の長ずる所を貴び、其の短なる所を忘れる。(呉書・呉主伝)
官には正法あり、何ぞ止むるに至らんや。(呉書・顧雍伝) ほか)
第4章 人を信じて育てる(夫れ大事を済すには、必ず人を以て本と為す。(蜀書・先主伝)
弱を以て強と為すは、惟天の時のみに非ず、抑亦た人の謀なり。(蜀書・諸葛亮伝) ほか)
著者等紹介
竹内良雄[タケウチヨシオ]
1945年8月、東京都生まれ。東京都立大学大学院中国文学科修士課程中退。慶應義塾大学、法政大学、学習院大学、中央大学などでの非常勤講師、慶應義塾大学経済学部教授(中国語)を務め、慶應義塾大学名誉教授。SBI大学院大学非常勤講師
川〓享[カワサキアツシ]
1965年4月、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。ミシガン州立大学大学院史学修士課程修了(中国研究・国際政治)。電機メーカー及びコンサルティング会社役員を経て、2013年5月より日本製造業一業種一社による業際集団「NPS研究会」の運営母体・(株)エム・アイ・ピー代表取締役社長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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