内容説明
クレジット・デリバティブを評価するモデルについて知ることには、複雑にみえる問題をより本質的な問題に置き換えて評価したり、さまざまな金融商品の価格間の裁定取引を排除したり、複数の取引に伴うリスクを把握するなど、さまざまなメリットがある。しかし、現在、取引されているクレジット・デリバティブは多種多様であり、適切なモデルも、場合によって当然異なってくる。本書では、CDOやCLOの評価モデル、回収リスクの評価モデルから、信用格付けモデル、企業価値に基づくクレジット・リスク・モデル、また今後最も有望視されているコピュラ関数を用いたモデルなど、さまざまなモデル化手法を取り上げ、それぞれの長所・短所を詳細に解説している。
目次
第1章 イントロダクション
第2章 クレジット・デリバティブ―概観とヘッジに基づく価格評価
第3章 クレジット・スプレッドと債券価格に基づく評価
第4章 数学の準備
第5章 高度なクレジット・スプレッド・モデル
第6章 回収率のモデル化
第7章 強度モデルの実装
第8章 格付けに基づくモデル
第9章 企業価値に基づくモデル
第10章 デフォルト相関モデル
著者等紹介
望月衛[モチズキマモル]
京都大学経済学部卒業、コロンビア大学ビジネス・スクール修了。大和証券(株)を経て、大和証券投資信託委託(株)審査部で投資信託のリスク管理、およびデリバティブの評価・分析等に従事。CFA、CIIA
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