内容説明
六〇〇兆円にもおよぶ巨額の追加資金(年金の債務超過額)をこれからどのように負担していくのか。そして若い世代の年金制度に対する信頼をどのように取り戻すのか。この二つの基本問題に具体的に回答すること―それが本書の目的にほかならない。もとめられているのは「負担の構造改革」である。
目次
第1部 日本の公的年金改革(いま公的年金はどうなっている;二〇〇四年改正案の主要内容 ほか)
第2部 世界における最近の年金改革(スウェーデン―みなし掛金建てへの切りかえ;ドイツとフランス ほか)
第3部 年金論争の一〇年間(民営化や積立方式への移行をめぐる年金論争)
第4部 むすび(信頼と安心―新しい年金物語)
著者等紹介
高山憲之[タカヤマノリユキ]
1946年長野県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、一橋大学経済研究所教授。経済学博士。世代間利害調整プロジェクト(PIE)研究代表者。1994年の年金改革を先導し、さらに1999年以降における年金保険料凍結への流れをつくった年金問題の最高権威。2002年1月にスウェーデンの年金改革担当大臣ボー・クェーンベリー氏を日本に招待し、超党派の国会議員による年金懇談会の開催に世話人代表の1人として尽力。OECD、IMF、World Bankなどの年金コンサルタントとして世界で活躍中
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