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中央銀行の経済分析―セントラル・バンキングの歴史・理論・政策

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  • サイズ A5判/ページ数 256p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784492681343
  • NDC分類 338.4
  • Cコード C3033

出版社内容情報

通貨価値と金融システムの安定を担ってきた中央銀行が、300年の歴史を経て大きな変貌をしつつある。その変遷を概観した分析。

中央銀行論(銀行論)の専門書・テキスト。中央銀行に関しては、銀行論のなかでは部分的に扱われるが、まとまった形で歴史や制度とその変遷をまとめた類書はなく、研究者にとっても有用で便利な一冊となっている。
1668年のスウェーデン国立銀行、1694年のイングランド銀行にはじまるとされる中央銀行であるが、当初はそれらも商業銀行にすぎず、長い時間のなかで徐々に中央銀行へと発展していったものであるにすぎない。また中央銀行の設立目的は歴史的には、第一に通貨価値の安定、第二に金融システムの安定、第三に政府への財政支援(戦費調達、国債の目的)であるが、第三は平時には副次的なものとされ、従来は平時には前二者が重視されてきた。
それが今日では、日本においてはバブル崩壊以降の失われた20年、世界的にはリーマンショック以降の世界金融危機、ユーロ危機のなかで、中央銀行が果たしてきた役割の見直しが行われ、従来は副次的であった第三の「政府への財政支援」が重視されるようになっている。
本書では、このような状況を踏まえて、歴史的にも、制度的にも、政策的にも見直しがなされている中央銀行について、その創立当初の17世紀に遡りその歴史や、商業銀行が中央銀行へと変貌する過程なども検証、政策手段の変遷と発達の歴史など分析することを通して、中央銀行の経済的役割について分析するものである。

序 中央銀行とグローバル金融危機
第?T部 中央銀行の歴史的分析
第1章

内容説明

中央銀行の役割の見直しが議論の俎上にのぼるなか、17世紀のイングランド銀行の創立にはじまるセントラル・バンキング(中央銀行業務)の歴史をあらためて展望。中央銀行理論の変遷と金融政策手段の発展の分析を通して、中央銀行の経済的役割を評価する。

目次

中央銀行とグローバル金融危機
第1部 中央銀行の歴史的分析(セントラル・バンキングの歴史的分析視角;イングランド銀行はいつ中央銀行に変貌したのか)
第2部 中央銀行の理論的分析(「金融」と「中央銀行」の存在意義;中央銀行の理論的分析)
第3部 中央銀行の政策的分析(中央銀行の目的と金融政策の目標;金融政策手段の変遷)
補論 金融政策とフィナンシャル・コンディションズ・インデックス―マクロ・プルーデンス政策のための量的指標
セントラル・バンキングの将来

著者等紹介

春井久志[ハルイヒサシ]
1945年兵庫県に生まれる。1969年関西学院大学経済学部卒業。1971年関西学院大学大学院修士課程修了。1974年関西学院大学大学院博士課程満期退学。名古屋学院大学経済学部専任講師、助教授、教授を経て、関西学院大学経済学部・大学院教授。専門は金融論、金融政策論、中央銀行論、国際金融論。1993年博士(経済学)学位取得。1982‐83年、2009‐10年Visiting Fellow,Cass Business School,City University(London)。1997年、2000年、2003年Visiting Professor,Graduate School,Lille University(France)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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