出版社内容情報
平成不況の根源である地価下落の意味、資産デフレの本質、金融システム破壊の現実を明らかにするとともに、資産政策としてのインフレ容認策による銀行再生の道を示す。
内容説明
現在の不況は関係者の判断ミスが累積して生じた“人災デフレ”であり、この不況の源であるバブルの発生から今日まで銀行行動が深くかかわっている点で“銀行デフレ”である。間違いのもとは、経済のストック面を無視したことであり、経済のマネー側面を軽視したことにある。資産ストックの減少がもたらした不況にフロー経済対策で臨んでも効果はない。資産ストックの減少が景気を悪くし資産ストックの増加が景気をよくする。いま、経済全体を覆う資産過小と負債過大によって大きく傾いている正義の平秤を平衡にもどすため、大胆に資産価値を高め負債をカットする政策をとる必要がある。
目次
序章 生産から生まれるカネ、資産から生まれるカネ、契約から生まれるカネ
1章 バブル破裂以来の間違い
2章 地価下落の放置が災いのもと
3章 金融システムを破壊した地価下落
4章 地価は値上がりしなければならない
5章 日本のビッグバンの間違い
6章 銀行再生・整理の仕組みはできあがったが
7章 二分化する日本の銀行界
8章 人災デフレの克服のために