内容説明
本書は、まず第1章で、会計不信、会計不況の実態を現象面からとらえた。そして、国際会計基準や日本の会計基準がどのように作られていくかも簡単に説明した。さらに、銀行が会計制度変更などで、いかに延命されてきたかも説明した。第2章以下では、このところの会計制度の大きな変更内容を国際会計基準を中心に説明した。連結決算制度(第2章)、退職給付会計(第3章)、時価会計(第4章)などについてだ。それぞれの章でその会計制度の仕組みや制度変更の影響、さらには、それらへの企業の対応策を説明した。制度の内容については、本書の理解を助ける上で、できる限り詳細に、しかし、一般の方でも分かっていただけるように配慮し解説した。そして、その中で、税効果会計や減損処理などにより、企業や銀行、生保などがどのように影響を受け、またそれに対応しているかを説明した。企業の対応策についてはコンサルタントの視点からの説明を加えた。さらに、第5章では、「減損会計」、「ストックオプション会計」、「合併会計」などの、今後予定されている会計制度の変更とそれが企業経営に及ぼす影響を解説している。
目次
第1章 会計制度に翻弄される日本企業、日本経済(会計不信、会計不況;国際会計基準悪玉論 ほか)
第2章 連結決算制度の変更(連結決算制度変更;キャッシュフロー計算書とキャッシュフロー経営 ほか)
第3章 退職給付会計(退職給付会計の登場;退職給付制度、人事制度にも影響 ほか)
第4章 時価会計導入が企業戦略を変える(時価会計は凍結すべきか;時価会計とは ほか)
第5章 大きな影響を与える今後の会計制度変更(減損会計導入;ストックオプション会計 ほか)
著者等紹介
小宮一慶[コミヤカズヨシ]
1957年大阪生まれ。京都大学法学部卒、米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院修了(MBA)。東京銀行システム部部長代理(経営戦略情報システム担当)、財務開発部部長代理(M&A担当)を経て、岡本アソシエイツ取締役として国際経営コンサルティングを学び、日本福祉サービス企画部長として福祉と中小企業経営を学んだ後、小宮コンサルタンツを設立し、現在、代表取締役。特殊情報処理技術者としても、キャッシュフロー経営のためのソフト企画に参画するなど活躍している。日本証券アナリスト協会検定会員。スピル・ハレット大学(ルーマニア)客員教授
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