出版社内容情報
老子の教えは深く、完全に理解することは難しいです。しかし、その教えをビジネスとして活用するために、ビジネス事例を踏まえながら11計にまとめたものが本書です。その中でこれだけは覚えておいてほしいのは、次の5つの要諦です。
●優れたリーダーは何もしない!
●目指す方向の逆を行く!
●成功する人は徹底的に手を抜く!
●やさしいことだけ手を付ける!
●組織のグリップを手放す!
老子が説く優れたリーダーに求められるのは、「何もしない」ということです。しかも、目指す方向とは「逆に進み」、徹底的に「手を抜く」。大きなこと、難しいことを避け、「小さなこと、やさしいこと」のみ行い、組織のグリップを「手放す」。このようなことで効率的な経営を実現していく。これが老子版マネジメント理論です。
これらの主張は決して夢物語でも机上の空論でもなく、まさしく多くの優れた企業や優れたリーダー(老子の言葉では聖人)が実践していることです。本書のミッションは、懐疑的な読者の方々に対し、いくつかの実例を示しつつ、これらの主張を納得してもらうことです。
この5つの要諦は、誰にでも実践可能なことです。ギリシャ神話に出てくる英雄のような超人的力技を求めているわけではありません。老子は、このような誰にでもできることが実践できる人物こそが、真のリーダーであると、説いているのです。
内容説明
リーダーが何もしなくても部下が自発的に動き出す!それがMBAで学ぶ老子。古代中国の戦国時代を生き抜く処世の書「老子」をビジネスの戦略書として読み解く!
目次
第一部 ビジネスの戦略書として『老子』を読む(優れたリーダーは何もしない!―余白の効力;強者は弱者に勝てない!―柔弱の効力;形で勢いを生み出す!―静かなるプロセス;目指す方向の逆を行く!―賢者の選択;成功する人は徹底的に手を抜く!―過少の効果 ほか)
第二部 ケース問題で老子の教えをビジネスで実践する(組織をいかに活性化させるか?;組織をいかに再生させるか?;さらに業績を伸ばすには?;新規事業をいかに始めるか?;自律的に動く組織を作るには?)
著者等紹介
原田勉[ハラダツトム]
神戸大学大学院経営学研究科教授。1967年京都府生まれ。スタンフォード大学Ph.D.(経済学博士号)、神戸大学博士(経営学)。神戸大学経営学部助教授、科学技術庁科学技術政策研究所客員研究官、INSEAD客員研究員、ハーバード大学フルブライト研究員を経て、2005年より現職。専攻は、経営戦略、イノベーション経済学、イノベーション・マネジメントなど。大学での研究・教育に加え、企業の研修プログラムの企画なども精力的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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