内容説明
戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある。多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から究極の競争優位をもたらす論理を解明。
目次
第1章 戦略は「ストーリー」
第2章 競争戦略の基本論理
第3章 静止画から動画へ
第4章 始まりはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法一〇カ条」
著者等紹介
楠木建[クスノキケン]
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。1964年東京都生まれ。92年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。一橋大学商学部助教授および同イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年より現職。専攻は競争戦略とイノベーション(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
137
なかなかボリューミーで大変だった。ここで言う戦略とはあうまでも企業における経営戦略を指す。ひょうひょうとした語り口ながらガッツリ骨太のロジックが一本通っていて、それに即した事例をたくさん紹介しているので、具体と抽象のバランスがよく、読んでいてなかなか楽しい。ウィットに富んだ例えもあったり。やっぱりコンセプトかな。2020/07/06
KAZOO
129
かなりの人が読んでいるのでどのような競争戦略の本なのかが興味を惹きました。ポーターのような競争戦略についての教科書であるとは思われません。どちらかというと競争戦略そのものを学ぶのではなく、いかにしてその優れた競争戦略を語るのかということに重点を置いている感じがしました。比較的事例が日本の企業で身近なもので違和感がないのですんなり読めるような感じでした。第3章の「静止画から動画へ」が私には興味があります。2017/03/28
もりやまたけよし
107
競争戦略をケーススタディとして理解するにはとても効果的だと思った。例え話と事例と理論が交錯しているが、途中に挟み込まれている図解が秀逸。2019/04/19
33 kouch
95
ストーリーとは戦略を連続で貫く"心意気"とでも言うのでしょうか。環境や市場への予測、適応といった「外的」なものでなく世の中をこうしようという主体的意思(内的)の表明。 この語りがしっかりしていると一見他社には非合理と見える動きもキラーパスとなりストーリー全体を守り続け進化させる。相手は追いつこうとすると自滅する。そういつたいわば抽象で終始してまうような説明を具体的事例を交え丁寧に説明してくれる名著。 マブチモーターとスタバのストーリーは特に面白く読めた。2023/02/27
読書ニスタ
53
楠木健氏を不動にした名著かも。パーツを強調しやすい野球型ではなく、フローを大切にするサッカー型の経営戦略。個別具体的だと非合理なのに、全体的には合理的だから他社に先行。真似をすると、逆に差が開くのが、優れたビジネスモデル。 もっともなんだけど、これを知って、実践できんのかな。 何ができるかじゃなくて、何をしないかという引き算の考えが必要。あっ、これって大手よりも、人のいない中小が得意だわ。 著者は、ホント、古い経営書が好きですね。最新が優れているわけじゃないというのが、非合理性なんだと思う。2019/04/07