出版社内容情報
アンゾフ、ポーターと並ぶ経営学の最高権威であるミンツバーグによる戦略論の集大成。これまでの経営戦略をめぐる代表的戦略論を１０のスクールに分類し、その批評を通して「戦略」の本質を解明した戦略経営ハンドブック。
内容説明
本書は、戦略マネジメントを１０のスクール（学派）に分類し、戦略マネジメント全体を過去から現在にいたるまで体系的に捉え、かつ現代に通じるメッセージを、さまざまなスクールの中で主張している。
目次
１ サファリ・ツアーのねらいと構成
２ デザイン・スクール―コンセプト構想プロセスとしての戦略形成
３ プランニング・スクール―形式的策定プロセスとしての戦略形成
４ ポジショニング・スクール―分析プロセスとしての戦略形成
５ アントレプレナー・スクール―ビジョン創造プロセスとしての戦略形成
６ コグニティブ・スクール―認知プロセスとしての戦略形成
７ ラーニング・スクール―創発的学習プロセスとしての戦略形成
８ パワー・スクール―交渉プロセスとしての戦略形成
９ カルチャー・スクール―集合的プロセスとしての戦略形成
１０ エンバイロメント・スクール―環境への反応プロセスとしての戦略形成
１１ コンフィギュレーション・スクール―変革プロセスとしての戦略形成
１２ 新たなるパースペクティブ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はち
5
@90 戦略を体系的に整理できる。もしかしたら、人の思考パターンや性格にも当てはめられるかもしれない。一面的にならず、バランスをとって戦略を捉える必要があるな。2020/03/19
KAZOO
4
ミンツバーグの代表的な教科書だと思います。どちらかというと経営学の標準的な教科書ではなく、ビジネススクールや大学院レベルの戦略理論だと感じました。まだ日本では標準的な言葉になっていない用語が多くそれを理解詩sて行くのに時間はかかりと思いますが、全体像を把握するのにはいい教科書であると思っています。2013/10/11
Kazuya
2
戦略論を扱う書籍は数多溢れるが、本書は戦略論自体を体系化したメタ戦略論を論じている(であろう)点が興味深い。著名な理論家の弱点を毒舌混じりに紐解くアプローチはハラハラドキドキ。斬新な刺激を与えてくれた。 戦略は計画的に策定され創発的に形成される。この一言がもつ力はビジネスを越えた世界でも充分活かされていくだろう。我が人生の血肉となる極めて優良な一冊。252012/04/19
山里誠
2
色々と学生時代から経営戦略系の本は読んだけど，この本は様々に分かれる経営戦略のパースペクティブ(スクール)を分類し，それぞれの良さ・限界点を記した本だと思う．経営学の分野の中でどのような生態系が営まれているかを知るには最適な本だった．2011/11/13
yu01
2
魑魅魍魎の戦略形成の思考の世界を10の学派に分けてそれぞれの限界と功績を批評し、最終的にバランス良く統合しようとしている。ポジショニング⇔ラーニング、策定する⇔形成される、計画的⇔創発的、内容⇔過程という二項対立は特に経営学で有用な視点だと思う。ミンツバーグは、これまでの規範的一辺倒の戦略の捉え方に強烈な問題意識を持っている。新しい視点の提示という点で名著だろう。ただ、概念段階での戦略統合にとどまっているため、実践にどれほどの意味をもつのかは分からない。2011/06/18
