内容説明
経済学、経営学、保険、スポーツ、医療、教育、心理学など多岐にわたる豊富な実用例を収録しました。これらの実用例を理解することで、単なる理論体系ではなく、「生きた」知識として統計学を身につけることができます。高等学校初級年程度の数学で内容を理解できるように工夫しています。直観的な理解を優先し、難しい証明は章末にまわし、滑らかな統計学の理解を可能としています。本書によって、上級の専門書に進むための基礎が身につき、入門書と上級書の橋渡しが可能となります。
目次
統計学とは
基礎編(データの記述;相関;確率;確率変数と確率分布;主要な確率分布;母数の推定;仮説検定)
応用編(正規分布の派生分布;回帰分析の基礎;単回帰分析;重回帰分析)
付録
著者等紹介
藪友良[ヤブトモヨシ]
1997年法政大学経済学部卒業。1999年一橋大学大学院経済学研究科修士号取得。2006年ボストン大学経済学研究科Ph.D.(経済学)取得。現在、慶應義塾大学商学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もっひぃ
5
素晴らしい本である。統計の参考書はハズレが多い。というより、学問自体が他の人を寄せ付けまい、という性質を持っている気がする(やたらギリシャ文字使うし、邦訳もわざとらしく難解な文字を使う)。そのため参考書も(ある程度)分かりにくくなってしまう。だが、この本は分かりやすい。学生にも分かるように工夫しよう、統計学に興味を持ってもらおう、という著者の意志が伝わってくる。「統計」という大事な科目を学習、理解する人間を増やすためにも、グレシャムの法則に負けず、この本のような良書(だけ)がどんどん出版されることを願う。2017/01/30
Chabo
2
「回帰分析」の由来:生物学者ゴールトンが親子間の身長の関係をy=ax+bであらわした結果、偶然にも回帰性を示していたことが由来2021/05/08
pan_umaa0705
2
線形変換が図で示されていてとてもわかりやすかった。具体例が世の中のしくみを知る機会にもなった。導入のところでウイルス検査の偽陽性問題に触れていて勉強になった。2020/11/25
じょうこ
2
いい本だ。実例もあるし、練習問題も役立つ。この本を読んでいると、読み書きプログラミングとかいう言葉よりも、読み書きデータサイエンスの方がよいと思うようになる。統計学は基礎技能。統計学のセンスがなかったら、ツールとして使いこなせなかったら、立ち行かないのでは?と。正直私は全てを理解したわけではないけれど、なんとなく理解したまでなんだけどね。エクセルで分析をちゃっちゃとできるようにはなりたい。2020/03/17
sharkman
2
それぞれの統計用語について、とても詳しい具体例が載っているので読んでいてわかりやすい。 演習問題も筆者のウェブサイトに答えが載っているため学習しやすかった。 統計を学ぶ際に一番最初に読むことを勧められる一冊。2017/10/16