リスクと流動性―金融安定性の新しい経済学

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  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784492444122
  • NDC分類 338.1
  • Cコード C3033

出版社内容情報

グローバル金融市場の研究の第一人者が金融危機発生のメカニズムと新しい規制の理論的背景を示す。清滝信宏教授の解説も収録。

本書は、金融市場においてリスク管理を行う金融機関や投資家の行動が資産価格や流動性に与える影響を分析することで、金融危機発生のメカニズムを解明しています。
 本書に示される考え方は、グローバル金融危機後の世界的な金融規制改革の理論的背景であるとともに、今日のグローバル金融市場の動向を理解する基礎となるものです。その意味で、本書は研究者のみならず、銀行関係者や機関投資家を含む金融市場で働く実務家にとっても役立ちます。第11章「グローバル流動性の第二局面と新興国経済への影響」は、日本語版向けに追加された新章です。
 世界的な経済学者・清滝信宏プリンストン大学教授による解説(「刊行に寄せて」)も収録しています。

刊行に寄せて(清滝信宏)
日本語版への序文
第1章 金融リスクの性質
第2章 バリュー・アット・リスクと資本
第3章 バリュー・アット・リスクが引き起こすブームとその崩壊
第4章 ダイナミック・ヘッジング
第5章 アセット・ライアビリティ・マネジメント
第6章 金融システム
第7章 貸出ブーム 
第8章 ノーザン・ロックの事例
第9章 証券化と金融システム
第10章 未来に向けた新たな出発
第11章 グローバル流動性の第二局面と新興国経済への影響

【著者紹介】
ヒュン・ソン・シン
国際決済銀行経済顧問兼調査研究責任者
2014 年5 月より国際機関である国際決済銀行(BIS)の経済顧問兼調査研究責任者.同組織におけるグローバル金融経済に関わる多様な調査研究を指揮し,政策提言を行っている.前職はプリンストン大学教授.ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授,オックスフォード大学講師等を歴任.2010 年には韓国大統領顧問の職に就き,G20 議長国としての議事運営と同国の金融安定性政策の策定において主要な役割を果たす.オックスフォード大学にて哲学・政治学・経済学学士号(BA in Philosophy, Politics and Economics),経済学修士号(M.Phil.)および経済学博士号(D.Phil.)を取得.金融政策,金融安定性,銀行論,ファイナンス,ゲーム理論およびそれらの関連分野で多数の学術研究実績を持つ.エコノメトリック・ソサエティーおよびブリティッシュ・アカデミーのフェローでもある.

内容説明

金融危機発生のメカニズムと新しい金融規制の理論的背景を解説。日本語版向けの新章と清滝信宏教授(プリンストン大学)の解説も収録。

目次

第1章 金融リスクの性質
第2章 バリュー・アット・リスクと資本
第3章 バリュー・アット・リスクが引き起こすブームとその崩壊
第4章 ダイナミック・ヘッジング
第5章 アセット・ライアビリティ・マネジメント
第6章 金融システム
第7章 貸出ブーム
第8章 ノーザン・ロックの事例
第9章 証券化と金融システム
第10章 未来に向けた新たな出発
第11章 グローバル流動性の第二局面と新興国経済への影響

著者等紹介

ヒュンソン・シン[ヒュンソンシン]
2014年5月より国際機関である国際決済銀行(BIS、Bank for International settlements)の経済顧問兼調査研究責任者(Economic Adviser and Head of Research)。前職はプリンストン大学教授(Hughes‐Rogers Professor of Economics)。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授(Professor of Finance)、オックスフォード大学講師(University Lecturer)等を歴任

大橋和彦[オオハシカズヒコ]
一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS)教授。1986年、一橋大学経済学部卒業。1988年、同大学経済学修士を取得。1993年、MITスローン経営大学院博士課程修了、Ph.D.(経営学(ファイナンス))を取得。マギル大学、スタンフォード大学およびシカゴ大学ビジネススクール客員研究員、筑波大学社会工学系講師、一橋大学商学部助教授等を経て、1999年よりICS助教授、2007年より現職。著書に『証券化の知識』(日本経済新聞出版社)等。日本ファイナンス学会会長(2008~10年、2014年~)

服部正純[ハットリマサズミ]
国際決済銀行シニア・エコノミスト。1991年、一橋大学経済学部卒業。1997年、オックスフォード大学にてM.Phil.(経済学)を取得。1999年、同大学にてD.Phil.(同)を取得。日本銀行にて金融市場局、国際局、金融機構局、金融研究所等に勤務後、2012年より国際決済銀行に勤務(日本銀行からの出向)。この間ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにて客員研究員(2003~05年)を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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disktnk

1
自己資本規制やダイナミックヘッジングが、リスクの根本対策になっていないことを、実際の金融危機と参照しながら説明している。リスク許容度とVaRを組み合わせたバランスシート増減の説明や、満期の異なる証券と取付の関係の説明などが面白かった。処方箋として、流動性規制やフォワードルッキングな資本規制、カバードボンドなどが提示されているが、いずれも金融活動の定義を再考するものであり、現代市場原理の限界を感じる。 まさに今、債券市場が混乱しており、非常に示唆に富んだ内容だと感じた。2015/02/27

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