内容説明
中国では市場経済化が急速に進む中、効率性を重視する「新自由主義者」と公平性を重視する「新左派」の間で、貧富の格差にどう対応するか、国有企業を民営化すべきか、市場経済化の功罪は何かといった政策課題について、論争が繰り広げられている。本書はその論争を、わかりやすく整理し紹介するものである。
目次
経世済民の時代
マルクス経済学から新制度経済学へ―中国における経済学の主役交代
計画経済から市場経済への移行―中国の経験と教訓
新自由主義者に挑戦する新左派―市場化改革を巡る大論争
所有制改革の立役者:董輔〓(じょう)と〓(れい)以寧―国有企業改革と民営企業の発展に貢献
市場経済の立役者:呉敬〓(れん)―協調改革論を提唱
中国制度学派のパイオニア:張五常―中国の資本主義化を予見
海外で活躍した経済学者:楊小凱と銭穎一―移行期における政府のあり方を模索
「洋博士」の代表格:林毅夫―比較優位戦略を提唱
国情研究の第一人者:胡鞍鋼―政府と市場、公平性と効率性のバランスを模索〔ほか〕
著者等紹介
関志雄[カンシユウ]
1957年香港生まれ。1979年香港中文大学経済学科卒、1986年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。1996年東京大学経済学博士。香港上海銀行本社経済調査部エコノミスト、野村総合研究所経済調査部アジア調査室室長、ブルッキングス研究所客員フェロー、経済産業研究所上席研究員等を経て、現在、野村資本市場研究所シニアフェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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