出版社内容情報
貿易と環境問題、文化・人権、競争政策などの新しい課題に、WTOはどう取り組んでいくべきか。この重要な問題に学者が挑んだ、初の本格的研究書。
内容説明
「貿易機関」にとどまるか、「経済機関」に脱皮するか。労働、文化、環境、知的財産権、国内経済法…多岐にわたる事項をWTOはどこまで取り込むべきなのか。WTO体制の今後を占う重要な課題に、法学、経済学、政治学それぞれの立場から鋭く切り込む。
目次
第1章 WTO体制における「非貿易的関心事項」の位置―その鳥瞰図
第2章 国内基準と国際競争―3つの論点
第3章 非貿易的関心事項の政治学―国際市民社会運動とWTO体制の将来
第4章 知的財産権の保護とWTO体制の変容
第5章 貿易と投資―そのWTO体制における意義と課題
第6章 貿易と政府規制―規制緩和・規制改革とWTO
第7章 WTO体制における貿易自由化と環境保護の調整
第8章 WTOと「貿易と労働」問題―why,where,and how
第9章 貿易と文化―市民的・社会的価値と経済的価値の調整
第10章 なぜ、今、WTOについて論じるのか
著者等紹介
小寺彰[コテラアキラ]
東京大学大学院総合文化研究科教授、経済産業研究所ファカルティフェロー。1976年東京大学法学部卒業。東京都立大学法学部教授等を経て現職
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