内容説明
本書のビジョンは、21世紀初頭に向けて世界経済を左右する2大要因を、以下の2点に求めようとする。第1に、一方の柱として、広義の債務危機(基軸通貨国の債権国への転落を含む)の中での国際通貨体制の動揺とその将来の展望に求める。第2に,他方の柱として,新しい技術革新のパラダイムを考察し,その好影響が世界経済にどのような形で浸透するかを問題にしようとする。
目次
1 国際通貨システムの将来(金融の国際的安定をめざして―貨幣政策および為替政策への提言;為替レートの不安定性と国際通貨改革;変動相場制の評価;国際通貨体制の将来展望)
2 新技術革新のパラダイム(要素代替と成長の不安定性;情報技術と経済社会のパラダイム;技術変化とパラダイムの変化;新技術とコンドラチエフの第5の波の可能性)