出版社内容情報
日本企業の行動特性の一つである同質的行動のメカニズムを分析。組織論、戦略論など複数の分野を調査し、実証研究をもとに同質的行動の意義と限界を明らかにする。
内容説明
経済の停滞と激しいグローバル競争のプレッシャーのなかで自信喪失気味の日本企業に対して、経営の見直しが声高に叫ばれている。日本企業はしばしばライバル企業と同じ行動(同質的行動)をとるが、横並びは止めるべきだという議論も多い。これまでの日本企業の競争のやり方は間違っていたのだろうか。本書では、国際比較も取り入れながら、さまざまな企業・産業の事例やデータにもとづいた分析を行っている。分析を通して、同質的行動という日本企業の行動特性、それがもたらす激しい競争という競争原理の存在、メカニズム、インプリケーションが、実証的に明らかにされる。
目次
第1章 日本企業の行動特性
第2章 同質的行動の理論
第3章 同質的行動の存在:化学産業における設備投資の同時性の分析
第4章 同質的行動のメカニズム:飲料産業における新製品導入の分析
第5章 同質的行動と市場成果:マーケットシェア変動と企業規模の類似性
第6章 同質的行動の機能と問題
著者等紹介
浅羽茂[アサバシゲル]
1961年東京都新宿区生まれ。1985年東京大学経済学部卒業。1990年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。1994年東京大学より博士号(経済学)取得。1999年カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)よりPh.D.取得。現在、学習院大学経済学部教授
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