内容説明
本書で考えるサイバーエコノミーとは、つまりコンピューター技術がもたらす新しい人々の活動のことである。わずか10年か20年ほどの間に急速な進展をみせた社会の情報化、サイバーエコノミーの誕生と発展について、その背後にある新しい情報通信技術の仕組みを概観し、そうした技術的な仕組みが実は新しいエコノミーの本質に深く関係するものだということを論じた。
目次
第1章 インターネットから考える
第2章 暗号技術の基礎知識
第3章 公開鍵暗号とデジタル署名
第4章 PKIの理論と実際
第5章 電子マネーは何を変えるのか
第6章 貨幣が消える日
第7章 ビールから金融まで
第8章 サイバーエコノミーの経済学
第9章 2つのボーダーレス化
第10章 ネットワーク時代の社会と個人
終章 再び、牛とハンバーガー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
116
この著者はもともと日銀マンで、この分野ではかなり昔から研究されています。最近では「ビットコインと通貨の未来」とかの著作をものにんされています。今から20年くらい前にアメリカではデジタルエコノミーといっていましたが、日本でもやっと、デジタル・ファイナンス(フィンテックを含む)とかデジタルエコノミーというようになってきました。この本もすでに16年もたっているのですが、そのときにはまだまだ皆さん見向きもしなかったのでしょうね。いま読みなおしても基本的なことは変わっていないので参考になります。2017/01/01