出版社内容情報
本書は2000年に初版が出てから,今日まで版を重ねてきました.第4版はかなり全面的な変更を加えています.第1に,数学の利用を高度化しました.理系・文系を問わず,現在数学教育の重要性が広く認識されるようになりました.このことを受けて,ミクロ経済学理論の記述に際しては簡単な微積分を利用しています.とくに,財の数量は常に連続的であるとして,第3版までの離散的なケースの解説は省きました.個別には,次の点を変えました.
・序章では,最近にわかに復活してきた資本主義という概念について,経済学の観点から議論しています.
・第3版では,第2章で企業と家計を論じ,その後第3章で供給曲線と需要曲線を導きましたが,第4版では,第1章で消費,第2章で生産を論じる形に整理しました.
・中・上級のミクロ経済学との接続を考えて,第7章では,2 財モデルの解説を行いました.すなわち,効用関数と予算制約を導入し,制約付き最適化問題の解として需要関数を導出する方法をわかりやすく解説しています.
・上述の変更に対応して,数学付録を大幅に拡充しました.
・第3版では第14章にあった経済成長論の議論を,第4版では第9章「長期モデル」に統合し,マクロ経済学における長期理論の枠組みを体系的に理解できるようにしました.
・第11章では,11.5節でIS-MPモデルも取り上げ,近年のように中央銀行が利子率を政策変数として運営する金融政策の仕組みを理解・分析できるようにしました.さらに,非伝統的金融政策についての解説を加えました.
・第12章では,12.5節で開放マクロ経済学の基本である国際金融のトリレンマについて触れています.
これらを加えたことで,本書を用いると入門段階の経済学はかなりの部分まで学ぶことができます.また残りの章も全面的に書き改められています.
第2に,データは,ほぼ全面的に改訂しました.第3に,コラムを刷新し,とくに日本の話題を多く取り入れました.現在みなさんが学ぶ経済学の大部分は西欧社会で生まれたものであることは事実です(終章を参照のこと).そこから,経済学は日本には当てはまらない,という人もいます.けれども,コラムで見るように,この教科書で学ぶ経済学は日本の事例をよく説明することができます.経済学は日本にも当てはまるのです.
--「はじめに」より
【目次】
序 章 経済学とは何か
第1部 ミクロ編
第1章 消費の理論
第2章 生産の理論
第3章 完全競争市場
第4章 不完全競争市場
第5章 市場と情報
第6章 外部性と公共財
第7章 2財モデルと分業の利益
第2部 マクロ編
第8章 データで見るマクロ経済
第9章 長期モデル
第10章 貨幣と物価水準
第11章 短期モデル
第12章 短期開放経済モデル(マンデル?フレミングモデル)
第13章 総需要-総供給モデル(AD-ASモデル)
終 章 今後の学習のために
さらに学習するための読書案内
数学付録
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