出版社内容情報
世界で一番売れている教科書のマクロ編の改訂版。世界金融危機後、大きく変わった金融政策への考え方が随所に反映された内容に。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデアキ
2
時間かかったけど読破。金融政策と財政政策を柱とした政府主導の市場介入方針をまとめたのがマクロ経済学。金融機関や政策立案に関わる人には必読の知識であり、ケインズ経済学が結局何を意図しているのかがようやくイメージ出来た。産業サイドの自分にとっては参考指標程度にとどめて、興味をもったら公共経済学などの各論を読み進めたいと思う。政策の思想の違いがどのように起こるか分かったのはよかった。2022/01/29
好奇心の横断歩道を渡る!
2
信用創造の説明が絶望的。信用創造の最大額は確かに準備金と準備率の逆数の積だから、一見まともな分、質が悪い。貨幣数量説も、日本の1990~を見たら当てはまらないことが分かるはずなのに。相関があっても、(M2の規模/生産量)→物価水準 という因果関係ではない。生産や消費と関係ないところにたまるM2が増えるほど貨幣流通速度は下がる。M2の偏り具合は経済構造が原因。日本は1990年代から所得格差が拡大する政策に転換したのだから、貨幣流通速度が下がるのは自然なことだ。2022/01/24
ヒデアキ
1
再読。古典派経済学からの歴史を辿った後で改めて読むとマクロ経済学及びケインズ経済学が良くできているなと感じた。財政政策・金融政策・租税理論に関しては個別論点を深堀したいと感じた。2022/11/25
miura
1
ハイパーインフレーションになった時に、給料をすぐ物に変えたり、他の貨幣に変えるという風景を読んで、恐ろしさを感じた。他の貨幣にガンガン変えるような状況だと、インフレーも加速する?んでしょうし、歯止めをかけられない感じがした。2022/02/28
J. Tamura
1
ケインズ経済学を取り上げている15〜17章を中心に読み、主に貨幣の中立性を根底として長期の総供給およびフィリップス曲線が垂直となる背景の理解を深めた。財の生産量は最終的に生産要素に依存する点、合理的期待に基づく人々の期待インフレを介してフィリップス曲線が調整される点、総需要が変わらないまま供給ショックが起きるとスタグフレーションが発生する点等はしっかり記憶しておきたい。米国の金融政策がフィリップス曲線の動きとほぼリンクしていたという推察が載っており、興味深かった。2021/10/10