内容説明
「天地創造」や「十戒」などの広く知られた物語を、戦略的視点で読み解く。
目次
第1章 はじめに
第2章 天地創造と楽園追放
第3章 信仰の意味
第4章 家族内の争い
第5章 長期間におよぶ対立
第6章 公正な協定と賢明な判断
第7章 王族間の対立
第8章 男女間の争い
第9章 分析を終えて
第10章 『聖書』のゲームを超えて―改訂版への増補
著者等紹介
ブラムス,スティーブン・J.[ブラムス,スティーブンJ.][Brams,Steven J.]
ニューヨーク大学教授。ゲーム理論や社会選択論の分野で活躍している政治学者。投票、交渉、公平分割などのテーマで優れた研究業績をあげている
川越敏司[カワゴエトシジ]
公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系科学科助教授。1970年生まれ。1993年福島大学経済学部卒業、1995年大阪市立大学大学院経済学研究科前期博士課程修了、埼玉大学経済学部助手、公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系科学科講師を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
117
旧約聖書の中の話をゲームの理論を用いて説明してくれています。ただ、基本的には聖書に興味があまりない人や旧約の話をあまりご存じない方には少し向いていない本だという気はします。私は比較的聖書はいつも読んでいて特に旧約の方が物語として面白く感じているので違和感はあまり感じませんでした。ただウェイトから言うとゲームの理論の部分が少し物足りない気がしました。2017/01/19
nekozuki
10
旧約聖書の物語をゲーム理論により分析しようとする意欲作。ゲーム理論的に分析すると神もプレーヤーとして動いていることが多々あり、理不尽とも言える出来事にも説明がつくとのこと。全体的な結論には違和感ないが、利得表の重み付けに根拠が希薄な印象を受けるところもある。旧約聖書自体と文化をより理解して読むともっと納得感があるのだろうか?2016/11/13