障害者の経済学

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492313596
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0033

出版社内容情報

2006年度第49回日経・経済図書文化賞受賞。

内容説明

弱者として遠ざけるのか、読んで一歩近づくのか?親、施設、学校は障害者の方を向いているのか?同情や単純な善悪論から脱し、経済学の冷静な視点から、障害者の本当の幸せ、福祉の現場の正しいインセンティブを考える。

目次

序章 なぜ『障害者の経済学』なのか
第1章 障害者問題がわかりにくい理由
第2章 「転ばぬ先の杖」というルール
第3章 親は唯一の理解者か
第4章 障害者差別を考える
第5章 施設は解体すべきか
第6章 養護学校はどこへ行く
第7章 障害者は働くべきか
第8章 障害者の暮らしを考える
終章 障害者は社会を映す鏡

著者等紹介

中島隆信[ナカジマタカノブ]
1960年生まれ。83年慶應義塾大学経済学部卒業。慶應義塾大学商学部教授、商学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

むーむーさん

16
色々読みたくなる本が紹介されていた。2016/08/06

Sugi Takahiro

6
差別とは、偏見を満足するために利益を犠牲にすることである。 経済学的な観点から障害者にまつわるトピックを扱った本。極めて中立的だが、アカデミックにありがちな感じで、具体的な結論は出ない。 障害者も「比較優位の原則」を適用し、適材適所を見極めることで弱者→納税者となりうる。 介助者は利他主義よりも、障害者からのフィードバックというインセンティブが無くてもやっていけるため利己主義のほうが良い。 自分がいつ障害者とかかわりを持っても良き行動を取れるように、知識と覚悟を持っておきたい。2015/07/07

袖崎いたる

5
ある種の試された者たちのことを障害者と呼ぶ。障害者にちなんだ合理社会的な試行がある。本書で「施設臭」というものを知った。施設での一般社会とはかけ離れた秩序によって、社会での居場所に主体性が十分に保証された在り心地を見失ってしまう、その気配をさしていうことば。施設のヘルパーが「誠実に」舐めた態度をとってしまう、その構造を指すことば。懐かしい風景だ。2022/06/19

たかたか

2
恩師から勧められて借りて読んだ本。養護学校と普通校の生徒1人あたりにつく予算の違いや教師1人が見る生徒の数の違いが10倍以上ということには驚いた。絶対普通校で注意深く見ていく必要があるはずの生徒がいることを考えると、普通校でのリソースの問題をどうにかしなくちゃならない。あと、福祉制度と施設の関係、利用者(障害者)と施設の関係、親と施設の関係、このすべてが施設に力を与えすぎてしまっている気がする。俺も小6の入院したときに、看護師や保母からいい扱い(という言葉は間違っているかもしれないが)は受けてなかったな。2016/12/30

1_k

2
経済的合理性の観点から見た障害者問題。補足的には触れられているが、まだまだ「障害者」=「身障」「知障」であることにアスペ障害持ちの私は温度差を感じてならない。内容もちょっと民間企業や自由主義経済を性善説的に捉えすぎているきらいがある。定形の雇用でさえ平気で労働関係法規を蹂躙して、行政も見て見ぬふりする日本では障害者雇用なんていかに机上で合理性があったとしても成り立ちませんがな。レレレのおじさん的適材適所の例には笑うと共に深く感心しましたが。でもそんな素敵な感覚のある経営者、日本に二桁もおらんやろ。2011/09/11

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