出版社内容情報
第二次大戦後約30年間、西側先進諸国はケインズ主義の採用により経済的に「黄金時代」を実現した。成功の要因は何か、なぜ衰退の道をたどるようになったかを解明。
内容説明
第2次大戦後、西側先進諸国の「黄金の30年」を可能にした条件は何だったのか、いかなる理由でそれはうまくいかなくなったのか。さらに、1950年代と60年代におけるシステムの成功それ自体が、どのようにシステムを侵食していったのか。その結果、この侵食が、どのように1970年代における黄金時代の瓦解と80年代の停滞をもたらしたのか。本書は、このような問題点を、ケインズの理論的再検討と総合化を縦糸に、戦後資本主義の黄金時代を支えた歴史的諸制度の分析を横糸にして、レギュラシオン学派、社会的蓄積構造(SSA)理論家など欧米の第一線の研究者が、解明したものである。
目次
第1章 戦後資本主義の黄金時代の教訓―概観
第2章 黄金時代の盛衰
第3章 黄金時代の盛衰におけるマクロ政策
第4章 利潤圧縮とケインジアン理論
第5章 賃金主導型雇用レジーム―福祉資本主義における所得分配、労働規律、総需要
第6章 1973年以降の多様な失業経験