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希望格差社会、それから―幸福に衰退する国の20年

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492224267
  • NDC分類 302.1
  • Cコード C3036

出版社内容情報

「バーチャル世界」で格差を埋める人々が急増

「パラサイト・シングル」「希望格差」「婚活」などの言葉を世に出した、
稀代の社会学者による現代日本社会の実像


私の分析は楽観的なものではない。格差は広がるだけでなく、固定化し、経済的に行き詰まりをみせている。しかし、様々な意識調査で、平成期に人々の生活満足度は上昇している。特に格差拡大の被害を最も受けているはずの若者の幸福度が上昇している。その秘密は、人々がリアルな世界ではなく、「バーチャル世界」で満足を得る方法を見いだすようになったからと考えている。バーチャル世界に意識を向けさえすれば、平等で希望に溢れた世界を体験することができる。

バーチャル世界は、人によってその内容は異なる。ある人はペットとの関係に、ある人はソーシャル・ゲームの中での活躍に、ある人はアイドルの推し活に、幸せを見いだしている。バーチャルな世界の広がりが、日本社会にとってよいことなのかどうかは、現時点では判断できない。それでも、リアルな世界で格差が広がる中、格差を埋め、人々に幸せを供給するプラットホームとして機能していることは確かなようにみえる。                     (本書「まえがき」より抜粋)

内容説明

「バーチャル世界」で格差を埋める人々が急増。「パラサイト・シングル」「希望格差」「婚活」などの言葉を世に出した稀代の社会学者による現代日本社会の実像。

目次

第1章 平成時代に生じた「4つの負のトレンド」
第2章 世界経済の構造転換と「4つの負のトレンド」の発生
第3章 生活者視点から「格差問題」を考える
第4章 格差社会の変遷―過去・現在・未来
第5章 令和の格差社会の形成
第6章 バーチャルで格差を埋める時代
第7章 江戸時代化する?令和日本
第8章 幸せに衰退するニッポン―令和日本のゆくえ

著者等紹介

山田昌弘[ヤマダマサヒロ]
1981年、東京大学文学部卒業。1986年、東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、中央大学文学部教授。専門は家族社会学。親子・夫婦・恋人などの人間関係を社会学的に読み解く試みを行っている。学卒後も両親宅に同居し独身生活を続ける若者を「パラサイト・シングル」と呼び、2004年には『希望格差社会』を刊行し「格差社会」という言葉を世に浸透させたことでも知られる。また、「婚活」という言葉を世に出し、婚活ブームの火付け役ともなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

breguet4194q

98
非常に読みやすい。著者はあらゆる文献を参考にしながら、社会の流れを冷静に分析しています。そして、未来への予測も妥当性があると感じます。残念なのが、分析はするけれど、対策的な提案がありません。子供を持つ親の立場としては、不安を煽るだけで煽られて、解決策は提示しない。挙げ句、あとがきを読むと、自分はもう歳だからと、提案を避けている風にも思えます。なんだかなあって感じの読後感。いいこと書いてるのになあ。2025/06/13

たまきら

40
信じられないぐらいするすると入ってくる説明に、(これが本当に理解している人)の説明なんだなあ…と納得してしまいました。無駄な感情が入っているわけではないのにドキッとさせられるのは、コピーライターのように印象的な言葉があるから。「日本人は幸せに衰退していく」という言葉は、猛烈な職場よりもゆるく仕事し、自分の趣味を最優先にする私たちを含む周囲の人を思わせます。…すごく面白いけれど、「変えたいならあんたたち頑張んなさい、見てるから」というメッセージは若い世代にはどう感じられるのかな?面白かったです。2025/03/15

まゆまゆ

16
平成時代は経済が停滞し、男性優位の社会は変わらずに少子高齢化と格差社会が進行した時代だった。令和になり経済格差は固定化しつつあるが、人々の生活満足度は平成初期から一貫して上昇してきた。その背景には努力が報われる体験を提供してくれるバーチャル産業の発展がある。いわゆるお金さえ払えば望みを叶えてくれるサービスのおかげで、人々は生活水準が下がろうと満足できる社会へと変化を遂げつつある。2025/03/03

tharaud

12
日本は衰退し、格差は固定化してきている。しかし、国民の幸福度は上がっている。それは現実世界の惨めさを推しやゲームなどのバーチャル世界に耽溺することで補っているからだと。その見立ては正しいと思う。著者はバーチャルが現実の下位にあると言いたいわけではないと強調しているが、「堕ちる」という表現を使うあたり、バーチャルに耽溺せざるを得ない世代への共感は感じられない。幼稚に見えようとも彼らには彼らの切実さがあり、それを掬い取るのも社会学の役割ではないか。あとがきはもはや諦めた老人の嘆きである。2025/06/07

itchie

11
きのう放送の『荻上チキ・Session』の「柳澤田実さんと語る〜"推し"と"宗教"の類似性について」と偶然にも重なる内容だった。日本は成長せず、格差も拡大し、仕事にはやりがいもなく、家族を作りたくても作れない人が増えている。しかし、バーチャル世界で満足は得られる。バーチャルといってもネットだけじゃなくて、ホストとかアイドルとか、あるいはペットまで、疑似的な親密関係も含む。この分野で日本は先進国。リアルと別物でも、その満足度は年々向上している。だから欧米ほど荒れた社会になっていないのではないか、という話。2025/06/28

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