出版社内容情報
「第3の定常化」で変容する価値観・生命観・死生観とは。資源・成長・生命の「有限性」、「無の哲学」から人類の歴史を捉えなおす。
新型コロナウイルスの出現、
大規模災害をもたらす気候の激変と温暖化、
グローバル資本主義による分断と格差、
人類は「成長」と「不老不死」の夢を未来永劫、追い続けるのか。
地球規模での「第3の定常化」時代に向かう現代、
私たちの価値観、生命観、死生観の在り方を壮大なスケールで考察する。
人口減少・定常型社会の社会保障、コミュニティ、死生観、哲学等、ジャンル横断の研究・発言を続けてきた第一人者による人類史への気宇壮大なアプローチ。
ベストセラー『LIFESPAN』でも指摘されたように、科学技術によって不老不死すら不可能ではないともいわれる、近代文明、とりわけアメリカ文明が導いた現代。
では人類史のなかで「生」と「死」の境界線はどのように捉えられてきたのか。
また「死生観」はどのように変遷してきたのか。
現代における資源や成長の「有限性」、哲学においても再評価されつつある「無」の視点から、人類の歴史を捉えなおそうという挑戦的な試み。
内容説明
新型コロナウイルスの出現、大規模災害をもたらす気候の激変と温暖化、グローバル資本主義による格差と分断…「拡大・成長」と「不老不死」の夢を未来永劫、追い続けるのか。地球規模での「定常化」時代に向かう現在、人類が「無」をどう捉えてきたかを遡りつつ、私たちの世界観、生命観、死生観の在り方を壮大なスケールで問いなおす。
目次
イントロダクション 生の有限性、地球環境の有限性
第1章 無と死を考える時代
第2章 有限性の経済学
第3章 超長期の歴史と生命
第4章 無の人類史
第5章 「火の鳥」とアマテラス―再生と両性具有
第6章 有と無の再融合
エピローグ 時間の意味
著者等紹介
広井良典[ヒロイヨシノリ]
京都大学こころの未来研究センター教授。1961年岡山市生まれ。東京大学・同大学院修士課程修了後、厚生省勤務を経て96年より千葉大学法経学部助教授、2003年より同教授。この間マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。16年4月より現職。専攻は公共政策及び科学哲学。限りない拡大・成長の後に、展望される「定常型社会=持続可能な福祉社会」を一貫して提唱するとともに、社会保障や環境、都市・地域に関する政策研究から、時間、ケア、死生観等をめぐる哲学的考察まで幅広い活動を行っている。『コミュニティを問いなおす』(ちくま新書)で第9回大佛次郎論壇賞を受賞。その他の著書に『日本の社会保障』(第40回エコノミスト賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- グラウンドの空