社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた

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  • サイズ B6判/ページ数 458p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492223772
  • NDC分類 302.532
  • Cコード C3036

出版社内容情報

Facebook・ザッカーバーグ激賞の著者最新作!
セックス、ドラッグ、そしてビジネス
世界最大の闇都市の真実に迫った10年間の記録。

Floating City: A Rogue Sociologist Lost and Found in New York's Underground Economyの待望の邦訳!

前作『ヤバい社会学:1日だけのギャング・リーダー』はベストセラーとなり、『エコノミスト』誌の「ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、FacebookのCEOザッカーバーグ氏の薦める本23冊にも入っている。本書は、ニューヨークの地下経済でヴェンカテッシュが10年をかけて手に入れ、あるいは失ったものを書いた回顧録だ。

何不自由ない生活をしているのに売春組織を運営する超高学歴セレブ、野心を持ち階級を超えてグローバル都市を生き抜こうとするドラッグの元締め、家族まで呼び寄せたのに犯罪に手を染め去っていく移民、表の世界の成功を夢見て裏世界でもがく人たちなど、出自も目的も結末も異なる老若男女との出会いと別れを通じて、社会学者としての苦悩と成長を描いた稀有な一冊。

内容説明

お金持ちのエリートと貧困層が共存し、社会階層を超えたダイナミックな動きを見せるニューヨーク。街を1つにつないでいるのは、外からは見えないアングラ経済の巨大ネットワークだった。何不自由ない生活を送りながら売春組織を運営する超高学歴セレブ、野心を持ち階級を超えてグローバル都市を生き抜こうとするドラッグの元締め、家族まで呼び寄せたのに犯罪に手を染め去っていく移民…。出自も目的も異なる老若男女との出会いと別れを通じて、社会学者としての苦悩と成長を描いた稀有な1冊。

目次

第1章 世界と世界がぶつかるとき
第2章 ニューヨーク、ニューヨーク
第3章 おまえの足許で大地が揺らぐ
第4章 成りあがり
第5章 セックスは通行手形
第6章 コスプレで冒険
第7章 境界の問題
第8章 出口戦略

著者等紹介

ヴェンカテッシュ,スディール[ヴェンカテッシュ,スディール] [Venkatesh,Sudhir]
コロンビア大学ウィリアム・B・ランスフォード寄付講座社会学教授。グローバル思考委員会のメンバーを務める。ニューヨーク市在住

望月衛[モチズキマモル]
大和投資信託株式会社リスクマネジメント部。京都大学経済学部卒業、コロンビア大学ビジネススクール修了。CFA、CIIA。投資信託等のリスク管理やパフォーマンス評価に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エリク

29
社会学に少しでも興味がある方は是非とも呼んだ方がいい本だと思います。 ニューヨークの裏社会に蔓延しているドラッグ、性犯罪、暴力、またそれらによる希望と上昇志向は平和な日本に住んでいる私たちに足りない知識及び考え方です。 とても面白い本でした。2020/04/09

たんかれ~

29
コロンビア大の社会学者が、ニューヨークのアングラ世界に住む人を取材したときのルポが淡々と進む。ドラッグや春を売る人、買う人、両者を仲介する人が、時代の変化に対応しながらも絶妙なバランスでその社会を構成している。資金力と能力次第で格差が広がっているのは表の社会と同じ。ニューヨーク以外の大都市にもそれぞれ同じような世界があるのだろう。2018/03/25

くさてる

22
題名通り、コロンビア大学の教授がニューヨークの地下経済に潜伏し、売春婦、麻薬のディーラー、ポルノショップの店員らとの関りを通して、その経済と社会の成り立ちを知っていくもの。けれど、論文的なものではなくルポに近い生々しい内容で、著者の迷いや戸惑いもあますことなくつづられています。圧倒的な貧富の差と階級からの脱出を夢見る人々の挫折と苦しみは、読んでいて苦しいほどです。そうなんだ、と思うような経済のからくりも知ることができて、読み応えありました。2018/09/26

R

19
社会学をフィールドワークで辿るといった内容で、題名の通り、地下経済という名の薬物、売春について、その仕組みと成り立ちについて実地で調べた話をまとめた、研究ノート的な本でした。売春にしろ、薬物にしろ、元締めとなる人物はまた別にいて、それぞれの分業であるや、スケジュール管理であるやと、組織運営、もっというと、仕事の進め方と差配について、それらに四苦八苦する人たちの描写が興味深い。長い年月が必要な調査でもあるが、調査対象は日々変化しており、本になった時点で陳腐化しているかもしれないが、面白い内容でした。2018/11/05

Koki Miyachi

14
ニューヨークの地下経済に潜入というより放浪の方がしっくりくる。筆者は、アングラのギャングや売春婦とともに生きて、彼らの社会的立ち位置を見極めようとしてさまよう。本書は社会学者としての学術的な論文の成果をどう見出したかを記した顛末記ともいえるかも知れない。結論があるわけでも、ハッピーエンドがあるわけでもなく、淡々と語られるアングラの世界における個人的体験は、社会学者としての確かな視点を通して捉えられた果てしなく捉えどころのない街のの生々しい真実であり、それゆえ唯一無二の輝きを放っている。2017/08/17

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