内容説明
優れたリーダーが出てこない日本。今の日本に必要なのは、新時代のエリートを生み出す「エリート育成システム」である。しばしば日本のお手本としてあげられる、米国のエリート教育。日本はそこから何を学ぶべきで、何を学ぶべきでないのか。本書は米国製エリートたちの強みと弱みを検証し、これからの日本が進むべき道を示す。
目次
第1章 米国の一流大学は本当にすごいのか?
第2章 世界から集うエリート学生の生態
第3章 経済・ビジネス―資本主義への愛と妄信
第4章 歴史―歴史が浅いからこそ、歴史にこだわる
第5章 国際政治・インテリジェンス―世界一視野の広い引きこもり
第6章 日本人エリートの未来
著者等紹介
佐々木紀彦[ササキノリヒコ]
1979年福岡県北九州市生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当。2007年9月より休職し、スタンフォード大学大学院で修士号取得(国際政治経済専攻)。2009年7月より復職し、『週刊東洋経済』編集部に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
165
米国のエリートの実態とはどのようなものなのか、日本はどうなのかという視点から見た非常に興味深い一冊。2014/03/09
さきん
31
ベンチャーが多いのは、失敗しても帰ってこれる職場があるため、金融やコンサルティングは高給でつぶしがきく職業だから人気。著者は新卒一括採用や終身雇用に対しては、もはや社会情勢が変わったからと批判的。日米の大学生レベルは遜色ないとみているが違うのは環境が違うということ。読む読書量やアウトプットする量がすさまじく多いそう。2017/12/17
Yuma Usui
27
スタンフォード大学に留学した著者が当時の経験から日米の比較やアメリカ人の政治感覚などについて述べた一冊。日米の学生を比較すると上澄みのレベルは概して変わらないが平均的にはアメリカのレベルが高いとのこと。レポート課題のハードな読書の量が桁違いなことが一因。また、アメリカは高校まで遊んで大学で勉強する風潮があり、日本は逆に高校まで勉強して大学で遊ぶ傾向があることも関係がありそうとのこと。中韓などアジアからの留学生についても語られており面白い内容だった。2019/02/20
sayan
27
本当にすごいのか?というタイトルを見ると、「すごい」か「すごくない」か、どちらかの結論にこじつけるストーリーの連続で、最後は日本は●●というおちじゃないのかなと、思っていた。とは言え、本書にでてくる環境に縁があったため、怖いものみたさという好奇心から読んでみた。良い意味で「たくさんの小話」があり、それぞれ興味深かった。構えて読むよりは、留学途中の機内で読んでみて、「ははぁ、こういう一面もあるのね」と、空港に到着した時に新たなアメリカ観が持てればもうけもの、かな。2018/01/12
James Hayashi
26
スタンフォードへ留学という経験を通し、ジャーナリストの目で語る一流大学で学ぶ学生の質。日米の優秀差はあまりないといいますが、読書量の違いを挙げている。その読書からインプットを整理し繋げる能力(プロセス)、発信する能力(アウトプット)が日本とは異なるという。それは前半のみ。後半は国際政治や留学論などを語り面白くはあったが、まとまりがないように感じた。個人的には世界から移民を受け入れる受容力、小さい時から身につけるディベートが米国の力になっていると思うが。2017/02/16