出版社内容情報
消費者金融利用者１４００万人、多重債務者１２５万人。格差が進む中で借金に苦しんでいるのは特別な人ではない。債務者救済に奔走する盛岡市の挑戦から、日本を取り巻く現実を描く。
内容説明
取材で出会った人たちは、ほとんどが病気やリストラ、離婚、ＤＶ、社会保障費の削減など、誰の身の上にも起こりうることが原因で多重債務者へと陥っていった。本当に特別な話ではない。いま借金問題に苦しんでいるのは、けっして特別な人ではないのだ。格差が進む社会の中で、キャッシングがセーフティネットになっている現実がある。本当に正すべき問題はどこにあるのか。２０年以上も前から「借金問題は必ず解決できる」と、債務者の生活再建のために奔走する盛岡市の挑戦を追いながら、いまの日本を取り巻く現状を描く。
目次
序章 多重債務問題とは何か
第１章 生活再建
第２章 仕事
第３章 連携
第４章 武士道
第５章 予防接種
第６章 乖離
終章 盛岡、再び
著者等紹介
横幕智裕［ヨコマクトモヒロ］
１９７０年北海道生まれ。脚本家・構成作家・ルポライター。９年間のサラリーマン生活を経てフリーとなる。テレビドラマの脚本、マンガの原作、情報番組の構成など、さまざまな分野で活躍している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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kinkin
26
多重債務問題の背景にはさまざまな問題が隠れている、借金に至る過程は人それぞれだが、そこには必ず原因があるということ。借金の問題を解決しただけでは生活再建に至らないということを知った。また家族4人があることがきっかけで皆多重債務者になった事例などが紹介されており、この問題は表面に現れることが少ない一方で多くの人々が苦しんでいるようだ。盛岡市をはじめ自治体が協力することはとても大事なことではないか。2014/07/15
おかむら
18
多重債務ルポ。借金で首が回らなくなる人ってなんとなくだらしない人っていうか金銭にルーズなタイプなのかなと思っていたけど、これを読むと普通の金銭感覚の人でも多重債務に陥る可能性はあるんだな、と結構怖い。著者も借金問題のシロウトなのでいっしょに詳しくなってくかんじで読みやすい。ほんとに中高生くらいから、キチンとお金の話しは教えなきゃな。リボ払いと分割払いの違いとか知ってる高校生どんくらいいんのか？2014/07/20
最終バック九番手
2
多重債務問題に取り組む盛岡市消費生活センターのルポ…手を差し伸べてもダメだったケースのことも読みたかった…第六章で著者が迷路に入り込むところがちょっと新鮮だった…図：あり…参考文献：あり…索引：なし…発行：２００８年１２月２５日…本体１６００円2009/03/23
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