出版社内容情報
不祥事が噴出する大新聞。第四権力の威信、矜持はどこへ行ったのか。理念と実態との乖離による悪弊は業界のみならず国民全体に及びつつある。その非近代性と病巣を剔抉する衝撃作。
内容説明
「言論の自由」の名の下にいかに事実が隠蔽され歪められてきたか。インサイダー取引、ねつ造記事等不祥事の続く「聖域」はいかに形成され、そして今、いかに崩れつつあるのか。大新聞の病巣を抉る。
目次
1 今も生きるバルザックの慧眼
2 新聞の虚妄と時代錯誤(“世紀の大誤報”にほお被り;解体的出直しの前途多難;インサイダー事件など逮捕者続々の惨状;新聞社の私物になった「新聞」;一九四〇年体制の遺物;“日刊新聞特例法”という錦の御旗;独禁法特殊指定は“ならず者”の烙印;禁じ手で死守した“聖域”;社内株式保有制度という時代錯誤;険しい改革への道)
著者等紹介
大塚将司[オオツカショウジ]
1950年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了後、75年、日本経済新聞社に入社。証券部、経済部などで証券、金融、通産省、大蔵省などを担当。95年「三菱銀行・東京銀行の合併」のスクープで、同年度新聞協会賞を受賞した。2003年、日経子会社で発生した巨額不正経理事件について、株主総会で鶴田卓彦社長(当時)の経営責任を追及したことにより、同社を懲戒解雇。のち法廷闘争の末、解雇が撤回され同社に復職。現在は日本経済研究センター主任研究員として、コーポレート・ガバナンスの研究に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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