内容説明
NHKの政治報道には、先進諸国の公共・民間放送機関と比べていくつもの特徴がある。その報道は、官僚機構に莫大な関心を払うということだけでなく、統治、利害調整、社会的ルールの形成を担う最も重要なアクターとして、そして国民の利益を積極的に守る無私な守護者として官僚機構を描いていることだ。また、事実報道が中心で自らの意見を示さず、面白みのほとんどないスタイルという点でも特徴的である。NHKの政治ニュースがこのような特徴を持つのはなぜだろうか?こうした報道を行う組織やプロセスは、なぜそのようになったのだろうか?そしてNHKの組織構造と業務に、国家はどのような影響を与えてきたのだろうか。
目次
NHKと放送の政治
第1部 政治をめぐる放送(国家はどのように描かれているのか;夜七時のニュースの舞台裏―ニュースはどう作られるか)
第2部 放送をめぐる政治(NHKはいかにしてNHKとなったか―組織と環境;NHK会長の人事と政治;NHK記者の職務と政治;政治圧力からの脱却はなるか―ニューメディア戦略と組織改革 ほか)
著者等紹介
クラウス,エリス[クラウス,エリス][Krauss,Ellis S.]
1944年メンフィス(テネシー州)生まれ。ニューヨーク市で初等中等教育から大学学部教育を終えた後、20歳のときにスタンフォード大学大学院に入学し、Ph.D.を取得。西ワシントン大学、ピッツバーグ大学を経て、1995年からカリフォルニア大学サンディエゴ校の国際関係・太平洋研究大学院で教授として教鞭をとっている
村松岐夫[ムラマツミチオ]
学習院大学法学部教授、京都大学名誉教授。1962年京都大学法学部卒業。京都大学博士(法学)。京都大学大学院法学研究科教授等を経て現職
後藤潤平[ゴトウジュンペイ]
早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程(コミュニケーション研究)。早稲田大学高等学院・巣鴨学園非常勤講師。1978年生まれ。2003年早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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