内容説明
イノベーションの中核的存在たれ。米国に学ぶ、大学システムの国際競争力の鍛え方。
目次
第1章 米国の大学システム
第2章 米国の大学の国際的競争力の源泉
第3章 米国の競争的研究資金制度の特徴と日本の制度の欠陥
参考資料 米国で活動する日本人研究者に対するインタビュー
第4章 産学連携成功の真の条件
第5章 国立大学法人法と国立大学改革
終章 日本の大学の国際的競争力を高めるための提言
著者等紹介
沢昭裕[サワアキヒロ]
東京大学先端科学技術研究センター教授、前経済産業研究所コンサルティングフェロー。一橋大学卒業。通商産業省入省。MPA(プリンストン大学)。工業技術院人事課長、経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料部政策課長を経て現職
寺沢達也[テラザワタツヤ]
経済産業省通商政策局北東アジア課長。前経済産業研究所コンサルティングフェロー。東京大学法学部卒業。MBA(ハーバードビジネススクール)。通商産業省産業資金課課長補佐、経済産業省政策審議室政策企画官、日本貿易振興会ニューヨークセンター産業調査員等を経て現職
井上悟志[イノウエサトシ]
日本貿易振興機構ニューヨークセンター産業調査部ダイレクター。東京大学大学院工学系研究科修了。通商産業省航空機武器宇宙産業課課長補佐、内閣官房内閣情報調査室勤務、資源エネルギー庁省エネルギー対策課課長補佐等を経て現職
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感想・レビュー
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Moloko
3
2005年に出されて古くなった感もあるし、最近の仕組みも調べながらで大変だったが、読んでて文科省や国の大学政策の誤りを的確に批判していて面白い。競争的研究資金制度の支給時期の欠陥や審査の不透明さや不公平さは近年では改善が見られるが、アメリカでは基礎研究を振興するはずの制度を日本の政府が基礎研究から応用・開発研究に研究者を押しやるように改悪したのが諸悪の根源。競争資金で効率化できることと基礎研究を切るのは別次元。資金の対象も短期・開発ばかり。外国人のポスドクも受入機関ではなく、なぜか中央で審査という不合理。2017/07/28