出版社内容情報
気鋭の若手学者が日米豪を取り結ぶ雄大な視野から、タテ社会論、甘えの構造論など日本人特殊説を痛烈に批判。日本人を多角的に捉える方法を開発し、斬新な日本人論を提起。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いまにえる
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この本は中根千枝「タテ社会の人間関係」や土居健郎「甘えの構造」に代表される「日本人論」に対して反論する書である。1981年の本なので具体例に古さは見られるが、その主張に納得することも多い。上記の書には日本人を同質性の元扱っている点、外国との比較が必ずしも行われていない点などで問題があると論ずる。その上で階層に基づいた文化論を提示する。それは必ずしも正しいとは思えないが、筆者も言うように、同じようなエピソード主義や言語論的分析を用いて、異なる帰結=「反日本人論」を見いだせることに意義があると思う。2017/11/11
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