中国の軍事戦略

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中国の軍事戦略

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784492212196
  • NDC分類 392.22
  • Cコード C3031

出版社内容情報

超音速飛翔体の開発、暗躍するサイバー部隊、海軍力の増強…、中国は戦争を起こす気なのか。新進気鋭の論客が中国の意図を読み解く。

ハイパーソニック・グライド・ビークルという名前は、
格好が良い近未来の乗り物のようだ。
和訳して極超音速飛翔体というと、さらにSFの香りが強くなる。

しかし、これは兵器の名前である。しかも、ただの兵器ではない。
この兵器を使用されると、現在のところ、防御する手段がない。
世界中あらゆる地域に対して、極短時間で精密攻撃が可能である。
まさに、国際社会の秩序を変えるかも知れない戦略兵器なのだ。
そして、中国がこの新型戦略兵器の発射試験に成功した。

中国はなぜ、この新型戦略兵器の開発を進めるのか?
中国が何を目的として、どのようにその目的を達成しようとしているかは、
日本の安全保障に影響を与えるだけでなく、
国際社会のあり方にも大きな影響を与える可能性がある。

公開される情報に制限がある中国に関しては、
極超音速飛翔体をはじめとする軍事装備品の開発および配備の状況、
軍の活動などから、その戦略を導き出さなければならない。

兵器にはそれぞれ使用目的があり、
それを達成するためにそれぞれの性格を有している。
軍事装備品を見れば、軍事力を用いて何がしたいかをある程度理解できる。

さらに、中国の国内状況に対する理解を基礎に対外的な態度などを分析することで、
中国の軍事戦略をより正確に理解することができる。

暗躍するサイバー部隊は何をしているのか?
海軍力を急激に増強する目的は何か?
空軍はなぜ無謀な威嚇行為を行うのか?
習近平は戦争をする気なのか?

公開される情報に制限のある中国の意図を理解するためには、
1つ1つの情報を克明に追いかけ、つなぎ合わせる必要がある。
まさにインテリジェンスの手法である。

日中間には、危機管理メカニズムが存在しない。
相手の行動に対して誤解や恐怖が生じれば、予期せぬ軍事衝突が生じる可能性もある。
日本の安全保障のためには、中国の軍事戦略の意図を正しく読み解く必要がある。

第一章 中国の軍事戦略は理解できるのか?
第二章 サイバー攻撃は中国軍が関与しているのか?
第三章 なぜ中国は防空識別圏を公表したのか?
第四章 なぜ中国は海軍力を強化しているのか?
第五章 ゲームチェンジャーの登場なのか?
第六章 なぜ中国は西進戦略を進めるのか?
第七章 人民解放軍は戦う組織なのか?
第八章 中国の軍事戦略
第九章 日本を守るために

【著者紹介】
小原 凡司(オハラ ボンジ)
東京財団研究員・政策プロデューサー
専門は、外交、安全保障、中国。1985年防衛大学校卒業。1998年筑波大学大学院修士課程修了。海上自衛隊第101飛行隊長(回転翼)、駐中国防衛駐在官(海軍武官)、海上自衛隊第21航空隊司令(回転翼)、防衛研究所研究員などを歴任。海上自衛隊を退官後、軍事情報に関する雑誌などを発行するIHS Jane’sでアナリスト兼ビジネス・デベロップメント・マネージャーを務め、2013年1月から現職。豊富な情報源をもとに執筆する中国の軍事力や日本の安全保障に関する調査報告・記事は、その洞察力に定評があり、各メディアで注目されている。本書は、初めての書き下ろしである。

内容説明

海上自衛隊のヘリパイロット、在中国日本大使館の駐在武官として、安全保障の最前線の現場を経験し、豊富な人脈を有する新進気鋭の軍事・安全保障アナリストが、極超音速飛翔体をはじめとする軍事装備品の開発および配備の状況、軍の活動等、他を寄せ付けない情報をもとに中国の軍事戦略について初めて書き下ろした待望の一冊。

目次

第1章 中国の軍事戦略は理解できるのか?
第2章 サイバー攻撃は中国軍が関与しているのか?
第3章 なぜ中国は防空識別圏を公表したのか?
第4章 なぜ中国は海軍力を強化しているのか?
第5章 ゲームチェンジャーの登場なのか?
第6章 なぜ中国は西進戦略を進めるのか?
第7章 人民解放軍は戦う組織なのか?
第8章 中国の軍事戦略
第9章 日本を守るために

著者等紹介

小原凡司[オハラボンジ]
東京財団研究員・政策プロデューサー。専門は、外交、安全保障、中国。1985年防衛大学校卒業。1998年筑波大学大学院修士課程修了。海上自衛隊第101飛行隊長(回転翼)、駐中国防衛駐在官(海軍武官)、海上自衛隊第21航空隊司令(回転翼)、防衛研究所研究員などを歴任。海上自衛隊を退官後、軍事情報に関する雑誌などを発行するIHS Jane’sでアナリスト兼ビジネス・デベロップメント・マネージャーを務め、2013年1月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

87
この手の本はタイムリーに読むべきだろうが、逆に時間が経過して読むと歴史によって実証されている部分があるのでそれはそれで面白い。◆本書では2014年1月に極超音速飛翔体の実験に成功したとされる中国の軍事戦略を考える。◆中国の根底にあるのは『自分たちの求める世界を大国間の対立を避けながら作ろう』というもの。ここで問題なのは大国の定義。中国で大国というのは、中国と米国だけだ。その他は小国。中国では『仕方ない』という言葉がよく聞かれるそうだが、中国経済権益の発展を『小国』が邪魔するのなら排除は仕方ないのだという。2019/04/29

T坊主

10
1)システム統合は中国が一番弱い。2)軍事力によって安全を保障するためには金がかかる。今まで汚職でかなり使われたようだが、今後は?3)安全保障は好き嫌いや情念で語ってはならない。冷徹なまでに、日本の国益のために何をどのように利用するのかを考えなければならない。4)軍事の専門家以外の人たちだけで議論すると、机上の空論になり危険だ。制服と言っても現場の自衛官も参加させねばならない。5)習主席は軍を本当に掌握しているのだろうか?6)個々のパイロットが蛮勇をふるうような軍隊は、決して精強な軍隊になることはできない2016/03/28

乱読家 護る会支持!

4
自衛隊と中国人民解放軍の間に信頼関係も経験も無いことから、互いに望まない軍事衝突になりかねない。中国内部の複雑な状況と意図を調べつくすこと。日本人が自衛隊を管理運営していく事が必要となり、その為に自ら考えて議論すること。この2点を日本人に求む。。。という内容。サイバー攻撃、ハニートラップ、空母遼寧とイージス艦?の実力、新兵器 極超音速飛翔体など、、、軍事力比較をするなら、定性的な話だけで終わらず、推定値でいいので定量的なデータやグラフ、さらに理解しやすい図を載せて欲しいところだす。2015/04/20

Studies

4
事象への深い考察は見られるが、思想的基盤の背景がない点は残念である。2015/02/26

レーモン

4
自分が中国で軍事に関して恐いなぁと思っているのは、政府が軍部を統率出来ているのかどうかということです。つまり、内ゲバで暴走しださないかが心配なんです。最近では、習近平氏の「虎もハエも同時に叩く」発言がありましたが、あまりやり過ぎると経済だけでなく、暴走も招くように思います。裸官の問題もありましたしね。何にしても戦略の前に国家の目的を誤らないようにしてほしいと思いました。独自の利益を求めるのではなく、他の利益を追求するような思想を啓蒙してほしいと思う。なんせ、中国には誰もが学ぶべき人物が多々いるのですから。2015/01/17

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