内容説明
政と官の適切な関係を問い直す。政権交代の中で、政策の質と、その円滑な実施をどう確保するか。
目次
第1章 「政官スクラム型リーダーシップ崩壊」仮説
第2章 省庁官僚の活動量の後退
第3章 省庁官僚の政治変化と省庁官僚制:政治的中立化
第4章 自民党における組織規律の後退
第5章 「国会議員の行動の独立化」仮説
第6章 政官スクラムと団体
第7章 「政官スクラム」の地方的基礎の変容
第8章 政官スクラムの影響力の盛衰と類型
第9章 政治とテクノクラット
著者等紹介
村松岐夫[ムラマツミチオ]
学習院大学法学部教授、京都大学名誉教授。1962年京都大学法学部卒業。京都大学法学博士。京都大学大学院法学研究科教授等を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kenji Suzuya
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自民党と官僚組織の協調を「政官スクラム型リーダーシップ」として特徴づける。自民党結党当初は党組織の統治確立および選挙基盤の構築のために官僚組織への広範な委任が行われたが、1962年以降与党審査制の導入を皮切りに政党が政策づくりに密接に関与する体制が作られる。しかし1993年の下野以降関係は変質し、従来の協力体制は崩壊した、と主張する。全体を貫く難点として、「政官スクラム型リーダーシップ」というキーワードが明確に意味付けされないままに曖昧に用いられていたために論旨が不明確になり過ぎていたことが挙げられる。2015/12/24
denken
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まず自民党(個々の議員)は支持組織をつくる必要があった。そのために政策は官僚に委任しておいた。ならば官僚主導かというと,ところがどっこい与党審査があるので,政党主導だ。政党も官僚もお互いの出方を予測しつつ動いていたが,自民党の下野を境に,お互いの信頼関係が崩れた。自分の語彙はまだまだ足りないなと思い知らされる一冊なのでした。カタカナ難しいです。2010/07/09
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- 和書
- 5文字で四字熟語