内容説明
なぜ、政府・金融当局は、バブルや金融危機を発生させてしまったのか。日本銀行の金融政策や大蔵省の金融行政については、政治学の立場から、その政治行政過程を詳細に記述するという試みはほとんどなされてこなかった。これは日本の政治学にとって大きな欠落である。本書は、それを埋める試みである。
目次
第1章 政策過程と経済パフォーマンスの関係
第2章 インフレ抑制の政治学―日本銀行はいかにして政府・大蔵省から独立しえたか
第3章 バブルの発生と崩壊の政治学―日本銀行はなぜ低金利政策を続けたのか
第4章 金融危機の政治学(1)―「大蔵省の組織防衛」仮説の提示
第5章 金融危機の政治学(2)―90年代における金融政治行政過程の検証
第6章 90年代不況と日本経済の構造
終章 結論と含意
著者等紹介
上川龍之進[カミカワリュウノシン]
1976年福岡県に生まれる。1998年京都大学法学部卒業。2002年京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了。京都大学博士(法学)。日本学術振興会特別研究員、愛媛大学法文学部助手、講師を経て、大阪大学大学院法学研究科助教授。専攻、政治過程論、政治経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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