出版社内容情報
古代から現代まで、学者、宗教家、支配層、民衆の営みの中に各時代の統一的思想像を探り、日本独自の思想的伝統と遺産を発掘。思想史学の最新成果をふまえた入門テキスト。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フルボッコス代官
1
日本史上の広範な思想(政治・経済・社会・教育・産業)を網羅的に解説しており、基礎的な各思想の概要を知るうえでは良書だといえる。
ねこみ
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概説2015/06/04
denz
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いまだ縄文時代から戦後の経済成長時代までをあつかった唯一の日本思想史の教科書。オーソドックスではあるが大体の重要項目を網羅しており、近代になると批判が目立つが、まだ一読の価値ある教科書。2011/05/26
denden
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大学教養部等での使用を考えてか各分野の通史を解説した一冊。編者の子安氏の専門である江戸後期の国学を目当てに読んでみた。縄文から現代までの思想史だが、やはり子安氏編著の江戸が光る。江戸時代が始まり近代身分制を下支えとして儒学が開かれ死を禁じられた武士は「葉隠」の中で屈折して緊張する。儒家思想の展開の中から「国学」が対立的に生まれるが、その広がりは大衆を目覚めさせ保守・革新或いは洋の東西を問わず多くの偉業が開花させた。正に江戸時代は日本のルネサンスに等しいとの感を深くした。2022/06/28