出版社内容情報
終戦から10年の時を経た昭和31年、国内政治の民主化や自主外交を旗印にした石橋湛山政権が誕生した。だが、わずか65日の短命で終わる――。そして、日本は自主なき外交の道を歩み出した。
昭和史研究の第一人者が、わずか65日の短命に終わった”まぼろしの政権”が日本人に投げかけた謎に迫る。戦前・戦中から一貫して小日本主義、反ファシズムを唱え続けた反骨の言論人が、戦後、政治家の道を歩み、首相の座を降りるまでを克明に描き、戦後日本の保守政治の源流を探る政治ノンフィクション。
●本書のポイント
・言論人である石橋湛山が、なぜ政治家に転身したのかがわかる。
・石橋湛山の政治家人生を通じて、日本の近現代政治史がわかる。
・石橋政権が短命に終わらなければという歴史のイフを検証する。
・親米か親中かではなく日本が自立して歩むための一石を投じる。
・石橋湛山が主張しつづけた小日本主義の現代的意味を問い直す。
プロローグ
1章、劇的な首班指名――石橋内閣発足
2章、大衆的な人気
3章、全国遊説
4章、吉田からの忠告
5章、無情な結果
6章、水際立った退陣
エピローグ
内容説明
太平洋戦争の終戦から10年余の時を経た昭和31年、国内政治の民主化と自主外交を旗印にした石橋湛山政権が誕生した。だが、わずか65日の短命で終わる―。そして、日本は自主性なき外交の道を歩み出した。戦前・戦中から一貫して小日本主義、反ファシズムを唱え続けた反骨の言論人が、戦後、政治家の道を歩み、首相の座を降りるまでの激動の保守政治の史実を克明に描き、短命に終わった“まぼろしの政権”が日本人に投げかけた謎に迫るノンフィクション。新型コロナウイルスの未曽有の危機が立ち去った後、日本の前途は洋々たり、と歩むために立ち返るべき、もう一つの戦後史!
目次
はじめに ある自由主義者の歩み
序章 七票で決まった新総裁―昭和三十一年十二月十四日の風景
第1章 戦後政治家としての出発点
第2章 反吉田への思想と軌跡
第3章 追放解除後の戦い
第4章 首相への道程、その政局
第5章 総裁選での勝利。そして挫折
終章 何ごとも運命だよ
おわりに 最短の在任、最大の業績
著者等紹介
保阪正康[ホサカマサヤス]
昭和史の実証的研究を志し、延べ4000人もの関係者を取材してその肉声を記録してきたノンフィクション作家。1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒業。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。個人誌『昭和史講座』を中心とする一連の研究で第52回菊池寛賞を受賞。『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)で第30回和辻哲郎文化賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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