出版社内容情報
数学の本質は論理である! 伝説の学者・小室直樹氏のベストセラー『数学嫌いな人のための数学』を20年ぶりに復刊。数学へ苦手意識を持つ読者に向けて、数学の歴史的説明から、アリストテレスの形式論理学のエッセンス、方程式と恒等式の判別、日本の曖昧な法律の論理から、数学からつながる資本主義と経済学の基本まで、古今東西のエピソードを独特の語り口で講義する。
内容説明
数学を知ることは資本主義を生き抜くことである!歴史から宗教、法律、経済まで―「論理的思考」が苦手な日本人に捧げる古今東西の逸話で読み解く数学講義。伝説の学者によるベストセラー、20年ぶりに復刊!
目次
第1章 数学の論理の源泉―古代宗教から生まれた数学の論理(神は存在するのか、しないのか;存在するのかしないのか、それが問題だ―ギリシャの三大難問題;新航路は果たして存在するのかしないのか―「解」を目的にしたか否かが問題だ;n次方程式には「解」がある―ガウスが発見した「解」の存在;最高の役人は最低の政治家である―マクス・ヴェーバーが発見した「解」のない政治の現実)
第2章 数学は何のために学ぶのか―論理とは神への論争の技術なり(「論理」とは「論争」の技術なり―東西の論争技術;東西の論理の違い;数学論理への誘い)
第3章 数学と近代資本主義―数学の論理から資本主義は育った(数学と資本主義の精神;資本主義的私的所有権の絶対性と抽象性;中国や日本社会の特性)
第4章 証明の技術―背理法・帰納法・必要十分条件・対偶の徹底解明(形式論理学の「華」―背理法(帰謬法)
数学を除くあらゆる科学は不完全である―帰納法
社会科学の最重要概念―必要条件と十分条件
対偶の論理―何かがうまくいっていないときのおすすめの発想法)
第5章 数学と経済学―経済理論を貫く数学の論理(ちょっぴりの数学で理論経済学の極意が分かる;国民を理解すると経済が分かる;経済の相互連関を単純なモデルで理解する;経済学の奥義が分かり数学が大好きに)
著者等紹介
小室直樹[コムロナオキ]
1932年東京都生まれ。京都大学理学部数学科卒業。大阪大学大学院経済学研究科、東京大学大学院法学政治学研究科修了(東京大学法学博士)。この間、フルブライト留学生として、ミシガン大学、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学各大学院にて研究生活を送る。1967年より東京大学でボランティアの自主ゼミとして、経済学、社会学、政治学、法律学、数学など学問を超えて教授し、多くの研究者を育成する。その後、社会科学の該博な知識をもとに、現実社会の分析・評論を行い、数多くの著作を発表した。2010年9月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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