教科書を網羅しない授業をつくる―教師の負担を軽減し、豊かな授業を実現する教科書の使いこなし方

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教科書を網羅しない授業をつくる―教師の負担を軽減し、豊かな授業を実現する教科書の使いこなし方

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784491059600
  • NDC分類 375.1
  • Cコード C3037

出版社内容情報

中教審「論点整理」で示された「本時主義」「教科書の網羅主義」からの脱却!
教師の負担を軽減し、豊かな授業を実現する教科書の使いこなし方とは何か。
「教科書がおわらなかったらどうしよう…」という不安感、「教科書の内容はすべて教えなければ…」という呪縛から、いま、解き放たれる!

本書の概要
2025年9月に公示された中央教育審議会「論点整理」においては、次の事柄を強調しています。

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3.「厚い教科書を全て教える」からの脱却
?格段に充実した教科書を網羅的に指導すべきとの考え方が根強く、内容や分量の多さが、授業進度の速さや過剰な授業時数の設定に繋がっているとの指摘がある
?教科書・教師用指導書のとおりに授業を行うとの認識がやや強すぎ、創意工夫や力量向上を阻んでいる側面があるとの指摘がある
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「論点整理」で提起されている「教科書を教える授業から教科書で教える授業へ」は、いわば古くて新しい課題。
この課題のむずかしさの一つに挙げられるのが、多くの教師は「授業において教科書をどう使えばよいか」を教わってこなかったことです。そこで本書では、「教科書を(すべて網羅することなく)使いこなせるようになるための考え方と具体的な方法」を紹介します。
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本書からわかること
教科書の網羅主義を乗り越えるための壁は何かがわかる

私たち教師は「教科書は必要に応じて活用すればよいもののはずだ」ということを薄々感じながら、実際の授業ではなぜ「最初から最後まで順番どおりにやらなければならない」と考えざるを得ないのか、日本の学校教育の特徴や構造といった視点から次のテーマについて論じます。

●「教科書を終わらせなければ…」が生まれる構造
●「網羅しないことへの不安」とどう向き合うか
●教科書の使用義務(法的位置づけ)と、「使い方」の自由度 など

そもそも教科書とは何かがわかる

教師であれば誰しもが慣れ親しんでいる教科書ですが、「そもそも教科書とは何か」について熟知している方はそう多くないと思います。「教科書の使いこなし方」を身につけるうえでも知っておきたい事柄です。
そこで本書では、以下のテーマごとに解説します。

●教科書の歴史と制度
●各教科書会社の編集方針の違い
●「主たる教材」としての教科書の意味
●教科書を「拠点教材」として捉える など

教科書活用の原則と技術がわかる

教科書どのように活用すれば、網羅することなく子どもたちの資質・能力を育む授業を行っていけるようになるのか、[教師編]と「子ども編」に章を分けて、以下のテーマごとに紹介します。


【目次】

序章 教科書について最初に知っておきたいこと
教科書って、どう使えばよかったのでしょうか?
「終わらせなければ」が先に立つ教育課程の構造
けれど、教科書の「使い方」に法的な定めはない
だからいまこそ、「教科書活用力」が必要
教科書活用力が育つことで得られる10のメリット

第1章 なぜ「教科書を全部やる」という発想が芽生えてしまうのか
「教科書を終わらせなければ…」が生まれる構造
「網羅しないことへの不安」とどう向き合うか
教科書の使用義務(法的位置づけ)と、「使い方」の自由度

第2章 そもそも教科書とは何か? どう捉えればよいか?
教科書の歴史と制度
各教科書会社の編集方針の違い
「主たる教材」としての教科書の意味
教科書を「拠点教材」として捉える
1 「拠点教材」としての教科書とは
2 拠点教材として捉えない使い方との対比
拠点教材として教科書を活かすにはどうすればよいか

第3章 【教師編】教科書活用の原則と技術
教科書をどう見る?─「構成要素を分けて見る」ことからはじめる
教科書を読むことのむずかしさ
「読む」ってどういうこと?─教科書に向き合う姿勢
「関係」で読む教科書─因果・比較・系列の視点で構造化する
問いに気づく・問いを立てる─隠れた問いに目をこらす
「全部やらなくても大丈夫」な設計へ─必要な学びに焦点をあてる

第4章 【子ども編】教科書活用の原則と技術
子どもは教科書の「見方・使い方」を知らない?
子どもは教科書をどう見ている?
子どもが教科書を活用する5つの視点
子どもに「教科書の使い方」をどう教えるか?
1 調べるときの資料とする
2 自分の考えの理由づけをする
3 興味・関心や「問い」を引き出す
4 学び方を取り出す
5 まとめや表現活動の参考にする
主体的活用を育てる4段階ステップ(A→B→C→D活用)
他教科に見る「教科書の使い方」の相違点と共通点

第5章 教科書を網羅しない授業設計
教科書内容の「精選」と「焦点化」のステップ
1 初任~5年目前後
2 6年目~10年目前後
3 10年目以降
「どの構成要素を扱い、どれをあえて扱わないか」の判断軸
1 学習指導要領との対応
2 子どものつまずきやすさ・問いの広がり
3 教師の力量や地域・学級の実態
教科書比較という教材研究
実際の単元分析
「なぜ」を軸にした構造化のモデル授業例
「なぜ」を軸にした単元設計のステップ
1 資料と問いの一覧化
2 資料と問いの意味づけ
3 学習を見通す「どのように」の設定
4 「なぜ」に向かう再構成
教科書をあえて使わない時間の意味
第6章 教科書で「子どもが学ぶ」ための授業づくり

内容説明

2030年実施の学習指導要領が求める授業のあり方とは?それこそが、中教審「論点整理」で示された本時主義・教科書の網羅主義からの脱却!

目次

序章 教科書について最初に知っておきたいこと
第1章 なぜ「教科書を全部やる」という発想が芽生えてしまうのか
第2章 そもそも教科書とは何か?どう捉えればよいか?
第3章 【教師編】教科書活用の原則と技術
第4章 【子ども編】教科書活用の原則と技術
第5章 教科書を網羅しない授業設計
第6章 教科書で「子どもが学ぶ」ための授業づくり
第7章 教師用指導書との向き合い方
第8章 【実践】子どもとともに教科書を使いこなす

著者等紹介

宗實直樹[ムネザネナオキ]
関西学院初等部教諭。大学では芸術系美術分野を専攻し、美学と絵画(油彩)を中心に学ぶ。卒業論文は「ファッションの人間学」。大学卒業後、兵庫県姫路市の公立小学校、瀬戸内海に浮かぶ島の小学校を経て、2015年より現職。2023年兵庫教育大学大学院学校教育研究科修了。修士(教育学)。様々な場所でフィールドワークを重ね、人との出会いを通じて独自の教材開発を進めている。社会科教育、美術科教育、特別活動を軸に、「豊かさ」のある授業づくり、たくましくしなやかな子どもの育成を目指して、反省的理論や実践を中心に日々発信中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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