出版社内容情報
新進気鋭のアナリストが導き出すサッカーデータ革命!
現代のアタッキングフットボールに欠かせない
データ指標「パッキングレート」と「インペクト」
サッカーを分析する指標に「パッキングレート」と「インペクト」がある。パッキングレートは「どれだけ前進したか」を表す指標で、インペクトは「どれだけ相手DFの裏を取ったか」を表す数字である。
ドイツなど欧州最先端で用いられる分析ツールであり、サッカーのピッチ上で起きている現象を正確に示すといわれている。2016年の欧州選手権では、大会の全51試合で対戦相手よりもインペクトが高かったチームが負けない確率は94%といった数字も明らかにされている。現在も攻撃的なサッカーが主流の欧州では重宝されるデータツールとなっている。
だが、日本では「パッキングレート」や「インペクト」の有用性が認識されていながら、実際にピッチ上から該当するプレーを抽出し、分析指標としてチームに還元できる使い手がほぼいない。その状況において、元々フットサル界でアナリストを務めていた著者・橋谷英志郎氏は、2022年からサッカー界に入り、関東リーグ1部(当時)の栃木シティFCにおいてヘッドアナリストとして活躍するなかでこれらの分析ツールを導入し、チームをJFLに昇格させる原動力となった。
本書では、「パッキングレート」と「インペクト」の有用性を解説するとともに、アタッキングフットボールに欠かせない、勝利に直結したデータ分析をどのように活用していくのか、実体験を踏まえて伝えていく。
いまやドイツ代表を打ち負かす日本代表が
なぜアジアカップで敗北を喫したのか
「パッキングレート」と「インペクト」のデータ指標は、著者いわく、断片的になりやすい主観を整えることができるという。そこで、ここ数年大きな進化を遂げているサッカー日本代表にも注目した。著者には「パッキングレート」と「インペクト」を用いて、以下の3試合を独自に分析してもらっている。
・2022年カタールワールドカップ ドイツ代表対日本代表
・2023年国際親善試合 ドイツ代表対日本代表
・2024年アジアカップ 日本代表対イラン代表
うまくいったドイツ戦と、うまくいかなかったイラン戦にどういった違いがあったのか。実際のスタッツを基に著者が解説する。
内容説明
選手の成長、監督の決断、チームの強化につながるデータ活用術。
目次
第1章 パッキングレートとインペクト
第2章 日本代表の分析から浮かび上がる真実
第3章 データの活かし方(特別対談1 監督とアナリスト 今矢直城×橋谷英志郎)
第4章 アナリストという存在(特別対談2 アナリスト最前線 庄司悟×橋谷英志郎)
著者等紹介
橋谷英志郎[ハシヤエイシロウ]
1985年1月17日、千葉県生まれ。サッカー、フットサルで現役を終えたあと、バルドラール浦安やフットサル日本女子代表にて、GKコーチやアナリストなど歴任し、フットサルのアナリストとして第一人者に。2022年からは、栃木シティフットボールクラブのヘッドアナリストに就任。栃木シティの全国地域チャンピオンズリーグ優勝、JFL昇格に大きく貢献し、Jリーグ入りを目指すクラブをアナリストとして現在も陰から支える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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