出版社内容情報
「ちゃんとしなきゃ…」「もっとがんばらないと…」
その声はどこから来てあなたを苦しめるのか?
心の中で、「ちゃんとしなきゃ」「こんなんじゃだめ」と自分を責める声が聞こえる。 それは、過去の経験から「こうすべき」と学んだことが、気付かないうちにあなたを苦しめているのかもしれません。
本書では、「自我発達段階論」をもとに教師としての現在地を確認し、本当にめざしたかった「教師像」「自分像」と出会いなおす方法をお伝えします。
◎心の声が成長や適切な指導を妨げる
日常で、無意識に自分を責めたり追い立てたりする声が聞こえてくることがありませんか? こうした声は、成長を促すこともありますが、対象への恐怖心や焦りをあおったり、そのせいで不適切な指導を行ってしまったりするなど、成長のブレーキとなることがあります。
こうした無意識の恐怖や不安から解放されるには、心の声を自覚し、なぜそのように感じるのかを掘り下げ、教師となった目的や原体験とつながりなおす必要があります。
◎現在地を知り、教師としての自分らしさを取り戻す
「自我発達段階論」とは、クックグロイターによって提唱されるあたらしい発達段階論です。この指標に、次の問いにもつ答えを照らし合わせて、教師としての現在地や成長のブレーキとなっているものを見つけていきます。
・どんな教師になりたいのか?
・どんな子どもに育てたいのか?
・なぜ教師になりたいのか? 何のために教師をしているのか?
子どもの成長と同様に、教師の成長にも終わりはないと著者は考えます。 そして、自分らしく成長する子どもを育てるためには、教師が自分らしく成長する必要があります。
あなたらしい教室、学校をつくっていくために、ぜひ本書で本当にめざしたい教師像を考えてみませんか。
◎こんなときにおすすめ
・「ちゃんとしなきゃ」と思ってしまうことが多いとき
・誰かの理想像を追うのはやめたいけれど、どうしていいかわからないとき
・教師をつづける理由がわからなくなったとき
内容説明
不安や恐れに動かされるのではなく、自分が本当になりたい「教師像」を追い求めて、自分史上最高の教師になる。なぜ教師になりたいのか?どんな子どもに育てたいのか?教師としての現在地とこれからを考え直すための全6章。
目次
第1章 学校で拡大再生産されるチャッターがもたらす問題(チャッターとは?;チャッターがもたらす問題 ほか)
第2章 生涯学び続ける教師になるために―発達段階のパラダイムシフトを知る(従来の発達段階論に潜む支配被支配の構造―ピラミッド構造とホラーキー構造;年齢とともに発達段階が進むとは限らない―発達段階の逆転現象と社会組織の発達段階 ほか)
第3章 どんな教師になりたいのか?―自分の発達段階の重心と陥りやすい課題を意識する(こだわりと大切にしたいことを切り離す;例1 専門的な力量の高い教師になりたい 自己防衛的段階―コントロール欲求の課題 ほか)
第4章 どんな子どもに育てたいのか?―子どもの将来の発達を妨げるチャッター/チャッターを超えて発達を促すための視点(指導へのこだわりの背景にあるチャッターに気づく;例1 言われたことをきちんとできる 自己防衛的段階・規則志向的段階―「きちんとしなければいけない」/言われたことのよさや理由をともに考える ほか)
第5章 なぜ教師になりたいのか?・何のために教師をしているのか?―チャッター/魂の声(魂の声に従って志を育てる;例1 自分の得意な教科の能力を生かしたい 自己防衛的段階―「自分の力を認めさせなければ」/「自分の力を発揮したい」 ほか)
著者等紹介
吉田誠[ヨシダマコト]
博士(教育学)。道徳教育学を専門とする教育学者。ホワイトボード・ミーティング認定講師。自我発達段階論に基づく道徳性発達研究の成果を活かし、教員研修や道徳科の授業づくりの助言指導を行っている。また、大学の「教職論」の授業でファシリテーション技法を用いて教師を目指す学生の成長を支援している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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